公立中学校における学校給食の提供量、選手の皆さんはどのように感じているのでしょうか。ちょうど良い人、多すぎる人、全然足りない人…様々だと思います。
中学生1人1回あたりの学校給食は830kcal、ご飯量は240g(普通茶碗大盛り)程度で計算されています。スポーツを頑張っている選手だったら男子だけではなく、女子選手でも足りない人が多いのではないでしょうか。
前回のコラム(公立校の多くは「補食」がとれない、中学生の体作りのためにやるべきこと)に続き、浜松市内の小中学校の養護教諭や運動部の顧問の先生方から、学校給食に関する課題もたくさん聞きました。その中で、特に気になったのが、次の対照的な2点です。いずれもエネルギー不足の可能性があります。
(1)先生方が、部活動でスポーツを頑張っている男子選手たちにとって、「給食だけではエネルギー量が足りないと思っていない」ということです。「修学旅行の時に、給食の2~3倍の量をペロッと食べていた生徒を見て驚いた」という感想もあったほどで、成長期のスポーツを頑張る男子選手が必要とするエネルギー量を把握していないため、補食の必要性にまで考えが至らないのだと理解しました。
従って、校内で補食をとれない公立中学の多くの選手が、エネルギー不足に陥っている可能性があります。不足分は、夕食や朝食で十分に補う必要があります。
(2)運動部の女子選手で、食べる量が少ない選手がいることです。年頃になると、ダイエットや体重増加に敏感になりがちで、利用可能なエネルギー不足の選手が増えていることが問題視されていますが、浜松市内の先生からも心配する声がありました。
今では偏食などがある場合、学校側が「無理に食べなくてもよい」としていることが多いようです。ただ、給食は1日に必要なエネルギーや栄養素の約3分の1がとれるように、限られた予算の中でも基準となる栄養価をクリアさせようと、管理栄養士が考えて献立を作成しています。成長に必要な体作りのためにも、SDGs(持続可能な開発目標)における「食品ロス」のためにも、残さず食べる選手が増えていってほしいものです。
今回は、旬の食材を使用し、エネルギーも摂取できる小鉢「ジャガイモとサヤインゲンのカレーきんぴら」を紹介します。
ジャガイモを使っているので、おかず(副菜)からもエネルギー源である炭水化物を摂取することができます。ジャガイモは1年中、スーパーに並んでいますが、静岡県のスーパーでは今、採れたてのジャガイモも並んでいます。旬のものはみずみずしくおいしいだけでなく、ビタミンCも豊富です。
旬のサヤインゲン、ニンジンとの彩りもとてもきれいです。簡単にすぐ作ることができますので、ぜひチャレンジしてみてください。