成長期のアスリートからよく聞かれる質問の中に「指導者から、甘い炭酸飲料やアイスクリーム、お菓子全般を食べてはいけないと言われるが、どのようなデメリットがあるのかを知りたい」というものがあります。皆さんはどうお考えですか?
彼らだけでなく、私たち大人も甘いものを欲するときが多くあります。集中して勉強や仕事をした後や、心身の疲労を感じたときに多いのではないでしょうか。
糖や脂を欲するのは生物としての本能。
私たち人間は、生きていくためのエネルギーを作り出すことができません。食べ物などから摂取しなくてはならないのです。つまり、エネルギーのあるものとは甘いもの(糖)、脂質の多いもの(脂)で、脳が欲することは生物としての本能です。
そんな状況下で、吸収されやすいブドウ糖や果糖でできている甘い炭酸飲料やアイスクリーム、お菓子全般を食べると、脳が「必要な栄養補給ができた」と誤解してしまい、それだけで満足してしまいます。本来、ジュニアアスリートが摂るべき食事量や内容をとれなくなり、必要なエネルギーや栄養素が不足してしまうので、指導者は禁止しているのだと考えられます。
お菓子の代わりに「補食」で満たす
ただし、「禁止」と言われると逆に食べたくなるのが人間のさがでもあります。食べるべき量を食事でしっかりとっていれば、お菓子類はそれほど欲しくなくなりますし、食べたとしても少量で満足できるはずです。
おなかがすいたらお菓子ではなく、おにぎりやパンなどの「補食」にする。食事の前にお菓子をつままず、お菓子は頑張った自分への「ご褒美」として少量、楽しみましょう。
何をどれだけ、どのように食べたらいいかは以前紹介した「何をどれだけ、どのように食べたらいいか…1日の摂取エネルギーが3500kcalの場合」のコラムを参考にしてください。
今回は「サツマイモとリンゴのマリネサラダ」を紹介します。
リンゴとサツマイモは熱に強いビタミンCの宝庫です。レーズンも入れて自然の甘味で秋の味覚を楽しみましょう。干し芋をカットして入れると、より甘味が増しておいしいですよ。
静岡発祥の「干し芋」、自然の甘味
蒸したサツマイモを薄く切って乾燥させた干し芋は、乾燥芋、甘藷切干(かんしょきりぼし)などとも呼ばれ、静岡県では身近な甘味として親しまれています。日本での生産量は茨城県が最も多いものの、実はその発祥は静岡県だとされています。
静岡県で暮らしている私にとってとても身近なおやつで、薄切りのほか、丸干しや棒状に切ったものもあります。補食にもオススメの食品です。
参考:静岡県の郷土料理「切り干し芋」
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/36_19_shizuoka.html