よくプロチームなどの寮やクラブハウスの食事でも見かけるのがガパオライス。鶏肉や卵などのタンパク質だけでなく、野菜がとりやすい料理です。
ガパオライスの特徴は、何といっても調味料のナンプラーです。ナンプラーは魚醤。タイ語で「ナン」は液体、「プラー」は魚を意味するようですが、もちろん日本でもサケやイカナゴなど、それぞれの魚を材料にした魚醤があります。
中にはこの魚醤を嫌う選手もいますが、面白いのはガパオライスは大好きな選手が多いということ。そもそもチャーハンやピラフなど、米を使った料理が大好きな選手も多く、初めてガパオライスをチームの食事で出す時も「きっとよく食べるのだろうな」という予感は、だいたい当たります。
このようなご飯ものは、野菜が嫌いな選手でも無理なく多くの野菜を食べられるといった利点がありますが、ガパオライスの場合は鶏むね肉を使うので、筋肉や骨などの身体をつくり、疲労回復にも効果的です。
今回のレシピ「玄米のガパオライス」は、白米ではなく、あえて玄米を使ってビタミン等が補給できるようにしています。前回のコラム「1品で多くの栄養素『肉巻きおにぎり』、冷凍OKで補食にも」で、玄米の炊き方に注意したいとお話ししましたが、発芽玄米を使ってもいいでしょう。また雑穀米を使うと、またちょっと違ったガパオライスが楽しめます。
パプリカやタマネギなどは、このレシピ以上の分量を使っても構いません。選手の中には、大豆を原料とした醤油ではなく、あえて魚醤を選んでいる選手もいます。理由はさまざまですが、いつも使っている調味料を変えるだけでも、料理の幅が広がります。