「羊肉は苦手」というアスリートもいるかもしれません。あの独特のにおいが理由のようですが、そのにおいのもとは、羊が食べている草です。また、羊の脂質は不飽和脂肪酸が多いため、(一価)酸化されやすく、下処理や調理の仕方によって、においが生じやすくなるのです。
あまり羊肉のにおいが得意でないという方は、マトンよりラムを選びましょう。ラムの方が柔らかいため、今回のように巻いて食べる場合は特に、食べやすくなります。
ラムにはカルニチンが含まれ、筋肉をつけながら体脂肪を落としたい時におすすめの肉です。よく、このカルニチンは羊にしか含まれないと思われがちですが、他の赤身肉にも含まれています。
赤身肉の摂りすぎはガンのリスク
カルニチンは、肉の色が赤いほど多く含まれるとも言われますが、以前WHO(世界保健機関)が発表したように、赤身肉の摂りすぎはガンのリスクを高めます。筋肉をつけるためにタンパク質をとろうと肉を多く摂取している人は、羊に限らず、毎日同じ種類の肉ばかり食べない(鶏肉以外)といったように、とり方を工夫しましょう。
今回はラムと、抗酸化力の高いニンジンや黒ゴマを取り入れた「ラムライスサラダ巻き」です。玄米を使ってぽろぽろ感をだし、サラダ風にしましたが、さらに抗酸化力を高めたいときは、キヌアなどを使ってもいいでしょう。
ちなみに、栄養アドバイスをしているアスリートの中には、北海道を拠点とするプロアスリートもいますが、食事内容を見ていると、羊(ジンギスカン)を食べる回数が断然多いですね。食事の写真は栄養素のチェックが目的ですが、地方色が感じられる食事の写真を見ると、何だかほっこりすることがあります。