キノコにはさまざまな種類があり、食物繊維が豊富で低エネルギー食品です。種類によってビタミンやミネラルなどの含有量は異なりますが、たくさん食べてもエネルギーを抑えながら、アスリートに必要な栄養素がとれるということで、プロ選手も頻繁に食事に取り入れています。

特にこの時期は、免疫力を高めたいところ。キノコに含まれるβグルカンやビタミンDは、免疫の活性力を高めたり、ウイルスに対する抵抗力アップが期待できたりします。そこで今回は、さまざまなキノコと牛乳を組み合わせ、食物繊維やタンパク質がとりやすい「たくさんのキノコのスープ」を紹介します。

あるプロ選手は、質の良い食材にこだわったイタリアン料理のシェフと契約して、週に何度か食事を作ってもらっています。私から、摂って欲しい食品や栄養素を伝えると、それを取り入れた食事をすぐに作ってくれます。選手も「すごくおいしい!」と毎回食べていますが、実は調味料はいたってシンプル。塩やオリーブオイルなどで仕上げることが多いのです。

塩はカルシウムが多いものを使用。脂溶性ビタミンが多い食材の時には、必ずオリーブオイルを使って吸収をアップさせます。素材が良いとその食品の甘さが余計に感じやすくなりますが、キノコも実はシンプルな調理によって、独特の甘さや香りを感じることができます。

自然の食材の甘さや香りを感じることは、自律神経にも良い影響があると考えられています。栄養素をどのくらい摂取するかだけでなく、こういった香りなども意識すると、さらに効果的だと思います。シイタケ、エノキ、マイタケ、シメジをふんだんに使ったシンプルなスープをお試しください。

管理栄養士・川端理香