ホイルなどに包んである蒸し料理は、開けた時に漂う香りや色合いが期待される料理でもあります。

今回紹介するのは「タラとキノコと根菜のホイル蒸し」。タラは高タンパク質の食材で、ビタミンB12やビタミンDなども多く含みます。コツはオリーブオイルを少量加えること。これによって他の栄養素の吸収がアップします。

このホイル蒸しを「開けて食べるのを楽しい」と思う選手もいれば、実は「面倒だ」と思う選手もいます。味の好みは人それぞれですが、料理に対しての反応も面白いものがあります。ホイル蒸しとプロ選手のエピソードをお伝えします。

疲労度が強い時はビュッフェで選ぶのもつらい

包みを開けるのが面倒だという選手は、あまり食に対して興味がないことが多いのですが、キャンプ中の追い込みトレーニング時や、普段でも高強度のトレーニングが続く時は「ホイルを開く」という、このちょっとした作業でさえも、疲れてしんどいという選手が増えるのです。

正直、最初は「この程度のことがつらいの?」と思っていました。しかし、プロ選手の場合、限界まで肉体を追い込むので、疲れている時は、ビュッフェ形式の食事で自分で選んで食べ物をとることすらつらくなるようです。普段は「必ずフルーツをとる」と決めている選手も忘れてしまい、指摘すると「あ、忘れていた」と慌てて取りに行くということもあります。

練習の状況によって「ホイルを開く」というひと手間が負担になる時もある。チームの食事メニューは選手の練習内容に合わせて作成しますが、栄養素だけでなく、こういった状況も考慮しています。

管理栄養士・川端理香