先週末はJリーグ最終ウイークでした。4日のJ1最終戦ではJ2に降格するチームが決まり、5日のJ2とJ3の最終戦では昇格チームと降格チームが決まりました。毎年のことながら「終盤の1勝」、その重みを感じています。アディショナルタイムでの劇的な勝利、もちくは同点に追いついた…といった喜び以上に、あの時の勝ち点の大きさを実感しています。

今年で引退する選手の中には、栄養サポートをしてきた選手もいます。「体が動けるうちにみんなに惜しまれながら辞めたい」と言っており、契約してくれるチームがなくなるまで現役を続ける選手が多い中で、その理想の形で現役を退きます。

サポート当初は、「運動量が多いからとにかく何でも食べろ」と指示したり、虫歯が多くて思うように食べられないのに歯医者に行くのを嫌がったり…そんなところから、お金をかけて自分で血液や便などの検査をし、自分にあう食事を試し、オフにはファスティングにもトライするなど、食事を含めて自分の体をしっかり把握できる選手に成長したように思います。

細かい栄養素を気にするよりも「量」

Jリーガーの年齢は、以前からは考えられないくらいに伸び、35歳を超える選手もチームに数人いるようになりました。そういった選手は、若い時にまずは量をしっかり食べ、年齢とともに自分にあう食事を考えていっているような選手だと思います。

一方で、若い時から細かな栄養素を気にしてばかりいて、少し強度が高いトレーニングをすると食事量が落ちる選手は、選手生命が短いようにも思います。こういったことから、私が食事指導する時は、年齢が低い選手の場合はまず、ある程度の量を食べられるようになることを目的とし、食べるトレーニングを重要視しています。

サポートする立場ではありますが、逆に学ぶことも多く、本当に感謝しています。長い選手生活、お疲れ様でした。

さて今回は、カニ缶とトマト缶を使った「カニのトマトパスタ」を紹介します。カニ缶は缶詰の中では値段が張りますが、「特別な日」にはおすすめです。目先が変わってテンションが上がり、食欲も高まるでしょう。缶詰なので簡単だけど豪華な一品となります。ぜひ、お試しください。

管理栄養士・川端理香