新型コロナウイルスの感染者が急増し、スポーツ界にも影響が出ています。今月開幕したラグビーの新リーグ「リーグワン」は、選手に感染者が出て出場メンバーが揃わないとの理由から、開幕試合をはじめ複数の試合が中止となりました。またバスケットボールでも天皇杯で勝ち進んだチームが出場を辞退。Jリーグでも、今月実施予定だった沖縄キャンプを中止とするチームが出ています。

この影響は、この先の計画にも大きく関わってきます。例えば、Jリーグのキャンプの目的は年間を通して戦うための身体強化です。2週間から長いと1カ月以上、体が動きやすい暖かい場所で、ホテルが提供してくれる理想的な食事をとり、高強度の追い込んだトレーニングを行います。この計画を変更しなくてはならないということは、つまり、ベストの状態で取り組めなくなるということです。

「免疫力を上げるための食事」とは

最近では一層チームから、早期回復や感染予防のため、「免疫力を上げるための食事とはどんなものか」といった依頼や質問が届いています。

まず、免疫力を上げるにはタンパク質が必要です。そもそもアスリートは、トレーニングを行う分のタンパク質を多く摂る必要があり、実際に食事を見せてもらうと、食事からタンパク質を十分に摂れているケースがほとんどです。さらに、プロテインサプリメントを使用している場合は摂りすぎているケースもあります。

そこで、現状で不足しているアスリートは少ないため、むしろタンパク質の分解や合成に必要となるビタミンB6や、腸内環境を整えるために食物繊維を意識するように促しています。

今回紹介するレシピは「鶏むね肉のチキン南蛮 リンゴのタルタルソースがけ」です。ソースに、腸内環境に良い影響を与え、抗酸化作用のあるリンゴをたっぷり使用しています。リンゴは隠し味としてよく使用される食品の1つですが、アスリートにはうれしい効果がたくさん含まれています。

リンゴのソースはほかの料理でも使えます。ぜひ免疫力アップのワンポイントとして、お試しください。

管理栄養士・川端理香