冬は骨折しやすい季節です。寒くて体を丸めるために関節の可動域が狭くなり、筋肉も硬くなることもありますが、紫外線を浴びる量が減るため、血中のビタミンD濃度が低下し、カルシウムの吸収率が下がることも理由です。骨折予防には、タンパク質はもちろんのこと、特にビタミンDやカルシウムをしっかりとることが必要です。

今回は、鶏むね肉を使った骨強化のための「チキンのコリコリサラダ卵ドレッシングがけ」を紹介します。

タンパク質は、メインとなる鶏むね肉からとりましょう。鶏むね肉のパサつきを感じさせない調理法は多々ありますが、今回は酒煮で少し味をつけることでしっとりさせています。多めに作っておけば様々な料理や、補食やお弁当のおかずにも使えるので便利です。

骨を強くするカルシウムは、乳製品に含まれているものの吸収率が高いため、毎日とっているアスリートもいるでしょう。中でも発酵食品でもあるチーズやヨーグルトはぜひ、とり入れてほしい食材です。

特にチーズは牛乳よりも水分量が低く、栄養素の密度が高いのが特徴。種類によって栄養素に違いはありますが、カルシウムやビタミンB2、ビタミンB12、ビタミンAが多く、糖質は牛乳の25%以下です。今回のレシピで使っているモッツァレラチーズは、チーズの中でも脂質が低いのが特徴です。

カルシウムの吸収を高めるビタミンDは卵とキクラゲからとりましょう。キクラゲ独特のコリコリ感はアスリートにも好評で、よくチームで提供するスープや炒め物に用いることがあります。サラダに使うと、その食感から新鮮に感じるようで、残食が少なくなることもあります。

ドレッシングにも骨強化食材を使うのがポイントです。このレシピでは生卵を使い、タンパク質を強化しています。どちらかといえば、ドレッシングは糖質や脂質が多いアイテムですが、タンパク質がとれるものを覚えておくと、アスリートの身体強化につながります。ぜひお試しください。 

管理栄養士・川端理香