バレーボールのワールドカップが9月から10月にかけて、行われました。バレーボールは身長が高い方が有利。ジャンプ力もあれば、さらに有利です。
例えば、女子の出場国で、世界ランキング1位のセルビア代表は平均身長が187センチもありました。日本代表は176センチですから、11センチもの差があります。
バレーボールの試合では、プログラムに選手の身長が載っていることがあります。それが軒並み高いと、相手として「手ごわいかな」と感じることもあるわけです。それくらいバレーボールでは、身長が大切だと認識されています。
日本代表やVリーグ、大学など、身長が伸びきってしまっている“大人”のチームでは、その差は技術や戦術で埋めるしかありません。しかし、小中学生の成長期の子どもたちは「背を伸ばす」ことで対応できるのです。
食事で十分栄養を補給できる
私は小学生の保護者を対象に、背を伸ばすための食事と生活の仕方のセミナーを行っています。「背を伸ばす努力」と言うと、すぐにジュニア用サプリメントを思い浮かべる人がいますが、そういうことではありません。
ジュニアは基本的に食材から栄養をとるようにしましょう。食事からでも必要な栄養量は十分にまかなえますし、食材について、色、形、歯ざわり、香り、また材料の旬や扱い方、調理法も自然と学ぶことができます。
このようなことは、競技力を上げることと関係なく思えるかもしれませんが、今、自分が食べている食材がいつ(旬)、どこで(産地)作られたものか、体作りの何に役立つのか(栄養)など、食事を通して学べることがたくさんあります。そのような学びが体作りに、競技力向上につながるのです。
学びながら「食の自立」を促す
成長し、親元を離れ、自炊する機会も出てくるでしょう。そんな時、その食材を使った料理を食べた経験があれば「こうやったら食べられるのでは?」と考え、行動できます。そのような「食の自立」を促しつつ、背を伸ばすのに適した食事を日々とることが、ジュニアの時には大切です。
背を伸ばす食材の主役は「タンパク質」で、毎食まんべんなく摂るのが理想的です。給食のない土日の昼食や、長期休業中も意識してきちん摂るようにすれば、必ず子どもの身長にプラスになります。
今回は、タンパク質たっぷりの「酒粕でマイルド!まめまめ良質カレー」を紹介します。
鶏ひき肉に加え、3種の豆からも良質なタンパク質がとれます。今回のレシピの豆は缶詰なので、水で長時間にわたって乾物を戻すことなく作れます。豆の缶詰は買っておくと使いやすい食材です。
食事内容がしっかりしていれば、ジュニアが背を伸ばすのに大切なタンパク質は十分とれます。ご安心くださいね。