新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で一変した私たちの生活は、少しずつ日常を取り戻せるようになってきました。テレワークなどで活動量が不足した大人の「コロナ太り」が話題となりましたが、もちろん、子どもも活動量が減ってしまいました。

小中学校の体育の授業も、子どもの運動量を維持する最低ラインとして重要です。また、自分の足で歩いて、もしくは自転車で学校へ行くという「通学」による活動量の確保も、国際的にも評価が高いのです。

国際的にも評価高い日本の通学スタイル

日本運動疫学会がまとめた「日本の子供・青少年の身体活動に関する報告2018」によると、「活動的な移動手段」という項目で、他国に比べて日本の評価の高さは際立っています。このデータの元となった「平成29年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(2018)によれば、小学校5年生と中学2年生の徒歩または自転車での通学の割合は89%と82%。学区がとても広く、スクールバスが通らないところに住んでいる場合は家族による送迎はありますが、80%以上が自分の足で通っているというのは、世界的に見ても非常に高い数字です。

学校が再開し、分散登校であっても授業が始まりました。新学年や新クラスでの友だちとの関係作りが少しずつ動き出したことに加え、通学による活動量の確保ができるのは、子どもたちにとってとても大きなことになります。新型コロナがいつ再流行するか分からないので、手放しで喜べる状況ではありませんが、私たちが今やれること、手洗い、消毒やうがいなどを各自が徹底して、新しい生活に慣れていきたいですね。

今回紹介するレシピは「スナップエンドウと鶏ささみの卵炒め」です。6月くらいまで店頭に並ぶスナップエンドウは、豆の甘さと食感が楽しめます。βカロテンの含有量が100g中、緑黄色野菜の規定値600μgに少し届きませんが、緑黄色野菜と同等の抗酸化作用が期待でき、疲労回復に必要なビタミンB1も多く含まれています。

高タンパクで低脂質の鶏ささみとスナップエンドウだけでもバランスの良いおかずになりますが、卵も入れましたので、1皿で栄養をたっぷりととってしまいましょう。

まだスポーツの活動まで進んでいない、ストレスの多い日が続いているかもしれませんが、成長期の子どもは日一日と大きくなっていきます。しっかり栄養をとって元気に通学しましょう。

管理栄養士・月野和美砂