中学、高校とカテゴリーが上がるごとに、身長が伸びて体が大きくなり、練習量も増えます。こういったタイミングで、体の成長に見合った食事の量か、内容かを見直すことが必要です。
まず生きていくためのエネルギー
人の体はエネルギーファーストでできています。まず生きていくためのエネルギーが十分になければ、身長を伸ばしたり、筋肉をつけたりすることができません。
女子であれば、きちんと月経が来ているか、貧血になってはいないかも気にしたいところです。長期間、エネルギーが不足することで月経が止まることがあります。男女とも長期にわたってエネルギー不足になれば、疲労骨折のリスクも高まります。
体調の変化は保護者、指導者に相談
「体重が減ってきている」「月経が来ない」といったことを、それほど大きなことではないと思っている選手はいませんか? もし、「体重が大幅に落ちた」「月経が来ない」「息が切れてスタミナが急激に落ちた」などコンディションの変化を感じたら、まずは保護者に相談してみましょう。状況によっては指導者にも相談してほしいと思います。
しかし、指導者が男性の場合、「月経のことを話しにくい」とためらうこともあるでしょう。指導者サイドとしては、女性スタッフを置くなど、女子選手がコンディションを伝えやすい環境を整えることも必要かもしれません。
選手のコンディションは日々変化します。自身で異変を感じた時に、早い段階で相談できる人がいれば、その分早い対応ができます。食事や栄養に関して、どうすればいいのか分からない場合は、公認スポーツ栄養士やスポーツに精通した管理栄養士にご相談いただけたらと思います。
富山県産は産卵時期の3~6月が旬
今回は「ホタルイカとキャベツの酢みそドレッシングあえ」を紹介します。ホタルイカは主に兵庫県産と富山県産があります。年間を通じて捕れる兵庫県産に対し、富山県産は3月~6月が旬になります。
富山県産は、産卵のために湾内に上がってきたものを捕るため、ほとんどがメスで大きいのが特徴です。私の住む関東でも今の時期にはスーパーで見かけることがあり、毎年楽しみにしています。
抗酸化ビタミンが豊富、貧血予防にも
ホタルイカはビタミンAやビタミンEなどの強い抗酸化力をもつビタミンを豊富に含みます。また、ビタミンB12も多く、鉄欠乏性貧血の予防にも役立ちます。
ただ、脂溶性のビタミンAは過剰にとると、めまい、悪心、脱毛などの過剰症を起こすことがあります。おいしいからといって食べ過ぎは禁物。量としては1回に4、5個(約40g)を目安にしてください。
また、ホタルイカをボイルすると、生食と違って寄生虫の心配がありません。少し手間がかかりますが、固い目やくちばし、軟骨のところを取る下処理をしましょう。
<ホタルイカの下処理の仕方>
(1)目とその周りの黒い部分を指先でつまんで引き、一緒に取る。
(2)足を広げ、中心部の根元にある口部分(くちばし)をつまみ、引っ張って取る。
(3)一番尖った上の部分(エンペラ)と胴の境目に爪の先でわずかに切れ目を入れ、細長い軟骨を引き抜く。