KAGOSHIMA食×スポーツの田畑です。夏休みも終わり、部活や練習が中心だった生活リズムも、また学校生活の日常に戻っていきますね。保護者にとっては、夏休み期間中は給食がないために子どもたちの昼ご飯も作らなくてはならず、ある意味、家庭での仕事量が増えた大変な時期だったとも言えるでしょう。

普段、ジュニアアスリートのサポートをする中で保護者の協力は不可欠です。その状況を把握するために保護者78人に対して行った「料理の悩みに関するアンケート」で、「料理のマンネリ化」と回答する方が85%もいました。(下部グラフ参照)。今回は、この悩みを解消する方法について紹介していきたいと思います。

アンケートで85%が「マンネリ」と回答

アンケートによると、保護者はフルタイムで勤務、子どもたちも学校や部活動で日々活動をしている方が多く、メニューを考える選択肢には「食材(冷蔵庫の残り物)」「調理時間(時短・簡単)」「食事のバランス」等があるようです。買い物に行くのは「食品がなくなったとき」「週末のまとめ買い」が多いとの回答でした。

この傾向を見てみると、料理を作る過程、つまり買い物からメニュー選択、調理まで、毎回大きく変わらないということが分かります。この結果、「料理のマンネリ化」という悩みが生まれているので、その原因は買い物の時から始まっているのかもしれません。

「いつも同じ食材を購入していませんか」「特売商品が選択基準になっていませんか」。今一度、思い返してください。そうであれば、食材が偏り、マンネリメニューにつながってしまいます。食材を購入する時点で、選び方の軸を変えると、マンネリメニューを解消できるというわけです。

それでは「マンネリ解消の買い物術」をまとめてみましょう。

マンネリ解消の買い物術

(1)タンパク質食品は種類を豊富に
・肉・魚・卵・大豆製品・乳製品は常時購入し、ストックしましょう。
・種類も豊富にそろえましょう(肉=牛、豚、鶏、魚=青魚、赤身魚、白身魚)。

(2)野菜はカラフルに
・赤・黄・緑・紫・黒など色には栄養素が含まれており、抗酸化成分なども自然ととれます。

(3)保存が効く栄養価の高い食品をストック
・時間がなくても、これらをちょい足しすれば栄養価を上げることができます。
・魚の缶詰(サバ缶・アサリ缶)、乾物(ワカメ、ヒジキ、切り干し大根、干しエビ)、冷凍食品(アサリのむき身、むき枝豆、シラス干し)

(4)旬の食材を買う
・旬の食材は栄養価が高く、価格も比較的安価で販売されます。

※買い出ししたものの、「この食材、どんなメニューに料理したらわからない」という方はアスレシピの食材別検索を活用しましょう。

「ジュニア期に保護者の協力は必要不可欠!」ですが、それを担う保護者にとっては毎食メニューを考え、準備するということはとてもパワーがいることです。バランスやお子さんが食べやすいようにという愛情にプラスして、今回の食材購入術を参考に、少しでも悩みや時短につなげてみてください。

今回紹介するレシピは「いなりそうめん」です。夏に余りがちなそうめんをいなり寿司のように油揚げに入れ、エネルギーやタンパク質補給ができるメニューです。食べやすく補食にもピッタリ。混ぜる具材を変えると、栄養価もアップできます。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・田畑綾美