アスリートの基本の食事は、「主食+主菜+副菜+汁物+果物+牛乳・乳製品」と6品を揃えることです。この中で主食と主菜は、しっかり摂ろうと意識している選手は多いですよね。

では、副菜や果物はどうでしょう。後回しになっていませんか? そもそも、副菜や果物を摂ることがすすめられているのはなぜでしょうか。

サプリではなく、食べ物からとる利点

副菜と果物は、主に体の調子を整えるために必要なビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源です。ビタミンやミネラルというと、「サプリメントや栄養補助食品で摂ればよい」という発想もあるでしょう。食事から必要な栄養がとれないときは、そのような補助食品に頼ることも正しい選択です。

しかし、はじめから補助食品ありきで、食事として野菜や果物を摂ることをあきらめるのはおすすめできません。なぜなら、補助食品では、食べ物が含んでいる多くの栄養素とその相互作用までを、身体にとり入れることができないからです。調子の良い状態をキープするためにも、毎日できるだけたっぷりの野菜と果物をとることを心掛けましょう。

補食でも利用、糖質補給に最適

また、果物は野菜と同じくビタミン・ミネラルに加えて、糖質を多く含みます。つまり、補食にぴったりなのです。

補食としての果物といえばバナナが定番ですが、皮をむくだけのミカンや、皮ごと食べられるリンゴなども練習や試合に携帯しやすいですよ。最近は、「補食といったらゼリー飲料」という選手も多いかと思いますが、果物をゼリー飲料と同じ感覚で果物を活用してもらえるとよいと思います。ゼリー飲料が苦手な選手にもおすすめですね。

まずは「意識」することから

とはいえ、いきなり毎食、副菜や果物を摂るのは、意外とハードルが高いかもしれません。まずは副菜や果物を摂ることを「意識する」ことが大切。仮に、食事の中に副菜や果物がなかったとして、何も考えずに食べるより、「朝食には副菜がなかったな」「果物、今日はどのタイミングで食べようかな」など気付くことで、次の食事に生かすことができるようになります。

それを継続することで、段々と食事バランスが整ってくるようになります。次第に、身体づくりやコンディションの向上につながるでしょう。

今回紹介するレシピは「リンゴのクリーム白あえ」です。白あえといえば、ホウレン草や小松菜を思い浮かべると思いますが、今回は茹でる作業が必要ないリンゴを主役にしました。

木綿豆腐からタンパク質、カルシウム、鉄もしっかり摂れます。今回、あえ衣として使う豆腐クリームはブレンダーで作るので楽に作業ができます。また、豆腐クリームは、カットした野菜をそのままディップして食べてもおいしくいただけますよ。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・久永まゆみ