<SMBC日本シリーズ2019:巨人3-4ソフトバンク>◇第4戦◇23日◇東京ドーム
現役最後の試合を終えた巨人阿部慎之助捕手(40)が日刊スポーツに手記を寄せた。プロ入りした01年から19年間、球界の王道を歩んできた。通算2000安打、400本塁打を達成。球団史上最高の「強打の捕手」として君臨した。厳しさ、優しさ、絶対的なリーダーシップで伝統球団をけん引し続けた。原監督の通算1000勝のすべてに唯一、選手として立ち会った。21世紀の始まりと同時に一時代を築き上げた「背番号10」が感謝の思いを記した。
もう、泣いていいですよね。40歳にもなると涙もろくなる。引退を決めた翌日。最後まで泣かないと決めた。勝負の半ばで涙はいらない。最後の最後まで真剣勝負ができて最高でした。ファンの皆さんにも本当に感謝しています。現役生活、最後の手記にありったけの「ありがとう」を記したい。
球団を挙げて盛り上げてくれた本拠地最終戦の「ありがとう慎之助」の試合、クライマックスシリーズ、今回の日本シリーズを戦う中で、みんなの気持ちがすごく伝わってきた。「1試合でも多く」「最後は勝って送り出したい」日本一には届かなかったけど、全力を出し切れたし、みんなの思いがうれしかった。
次のページ若いときは目の前の現実が怖かった