広島九里亜蓮投手が23日、心肺機能を高める低酸素マスクを装着してトレーニングを実施した。
22日に自宅で自重トレーニングを行った際に試用し、この日屋外では初めて着用した。マツダスタジアムでゴムチューブを使用したトレーニングや約50メートルのダッシュを繰り返した。右腕は「めっちゃきつかったです。たぶん長距離走でつけてたら倒れます」と苦笑いで振り返った。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全国に緊急事態宣言が発令されたことから、19日から練習が1勤1休となった。「練習量が少なくなるというのもありましたし、何かないかなと思った時に、ふと浮かんだ感じです」。15年オフの米国自主トレでアメフトのプロ選手が使用していたことを思い出し、数日前に購入。チームメートに勧めるかの問いには「勧められるほど気楽にできる道具ではない、と今日使って思った」。
トレーニング後には本拠地のマウンドで投球練習を行った。開幕延期が決まってから挑戦中のノーワインドアップでの投球を試しながら、沢崎投手コーチを打席に立たせ、110球を投げ込んだ。「体のきつさ的には結構しんどかったです。試合中盤以降くらいの体で投げていた感じもした」。新たな相棒を手に、開幕まで徹底的に体をいじめ抜く。【古財稜明】
(2020年4月23日、ニッカンスポーツ・コム掲載)