大相撲の東前頭2枚目隆の勝(25=千賀ノ浦)が、瞑想(めいそう)で心を整えて初の上位戦に臨む。
14日の稽古後、代表取材に応じた。7月場所(19日初日、東京・両国国技館)が自己最高位で、初の上位戦となる25歳のホープは「自分の相撲がどこまで通用するのかというところ。楽しみでもあります」と話した。
今月に入り、整体師の母雅代さんから瞑想(めいそう)を推奨され、1日2回、昼寝前と夜の就寝前に行っているという。あぐらの体勢で1回約20分、深呼吸を繰り返す。「集中力と気持ちを抑えるじゃないですけど、平常心を保てるようになった。落ち着いて稽古でも相撲取れている」と効果を実感。本場所に向けて精神面を見直してきた。
史上初の無観客開催だった春場所では、12勝3敗の好成績で優勝次点と旋風を巻き起こした。今場所は6カ月ぶりに観客を入れて開催される。お客さんの前では緊張してしまう一面もあると話すが「先場所で気持ちの持ち方というか、気持ちの整え方は分かってきたので。お客さんいても大丈夫」と力強かった。
自粛期間中で食事の量が減って体重が最大5キロ落ちたが、食事と稽古で戻してきた。この日は十両貴源治と三番稽古を行い約10番。「立ち合いの鋭さ」を課題に取り組んでいる。初日まで残り5日。「本当に久しぶりの場所でもあるし、久しぶりにお客さん入れて場所ができるので、自分の相撲を一日一番、集中してとりきることだけ考えて頑張っていきたい」と意気込んだ。【佐藤礼征】
(2020年7月14日、ニッカンスポーツ・コム掲載)