<医療ライター・しんどうとも「メンタル回復法」(24)>
ストレスをやりくりする「ストレス・コーピング」。「パンデミックブルーから心と体と暮らしを守る50の方法」(亜紀書房)の著者で、杏林大学名誉教授・精神科医の古賀良彦さんの話。
「単に休養しましょうと家でゴロゴロしているだけでは、ストレスを頭から遠ざけることはできません。そこで大事なのは“積極的にリラックスする”ということです」
ストレス・コーピングは大きく「Rest(レスト=休む)Relaxation(リラクセーション)Recreation(レクリエーション)」という3つの“R”が柱だ。このうちのリラクセーションとレクリエーションは密接な関係にある。
「リラクセーションはレクリエーションにつながるところがあり、いわばリラックスする方法を覚えましょうということです。それにはいろいろな方法があるわけですが、要するに気持ちとからだを“ゆるめる”時間を1日の中で持つことが大切です」
コロナウイルスに限らず、ストレスはいつでも出会う身近なもの。古賀さんによれば「日々のストレスには日々対処する」がコツで、“毎日なにかをちょっとやる”のが効果的。
「たとえば誰でもできるのが呼吸法。料理、手芸、DIYなどなど。入浴することもいいし、食事をきちんと楽しむのもよいでしょう。いずれにせよ短い時間でよいので、なにかに一瞬夢中になってストレスを忘れることですね」 くれぐれもやり過ぎないようホドホドを心がけよう。
(2020年11月22日、ニッカンスポーツ・コム掲載)