アスリートの悩みの1つとしてよく聞くのが「むくみ」です。

一般の方の場合、月経前や塩分過多だったり食事量が多かったりと、むくみの原因に思い当たる節があるかもしれません。一方、アスリートの場合は、それ以外の理由があるケースも多くあります。

今回はアスリートがむくみを感じる理由と対処法について紹介します。

1、脱水

水分が多いとむくむイメージがありますが、脱水の状態でも血管内の浸透圧のバランスが崩れるので、むくみを感じることがあります。夏場は特に脱水のリスクが高くなりますので、要注意です。

3食しっかり食べることと合わせて、練習中はもちろん、練習前から水分補給を十分に行うようにしましょう。

2、貧血

貧血の場合でもむくむ場合があります。立ちくらみや息切れ、練習中にばてる、疲れが取れないなどの症状がある場合は貧血を疑ってみましょう。

まずは食事を見直し、十分なエネルギー補給ができているか、タンパク質がとれているかを確認します。その上で、鉄の多い食品を意識して摂取、必要に応じてサプリメントを活用してもよいでしょう。改善が見られない場合は医療機関に相談することをお勧めします。

3、エネルギー不足

食べ過ぎてむくむだけでなく、エネルギー不足で低栄養状態になると、浸透圧が関係してむくみを感じることがあります。炭水化物や脂質を抑えるなどエネルギーバランスが偏っている場合は、運動量に見合った食事量がとれるように、エネルギー補給を増やすことを考えていきましょう。

長期合宿などで練習量が増えるこの時期は、さらに主食を増やしたり、補食を追加したりして積極的なエネルギー補給を計画していきましょう。

むくみが解消したら身体の動きが良くなったり、体調が改善したりすることもよくあります。アスリートでむくみに悩んでいる人は、上記を参考にして改善していきましょう。

今回紹介するレシピは「シナモンバナナ豆乳」。水分だけではなくエネルギーも補給できる飲み物です。

バナナは塩分を排出するカリウムも豊富です。お好みの果物やナッツやゴマ、きな粉などを組み合わせるのもおすすめです。食事や補食にプラスしてみてくださいね。

女子アスリート/管理栄養士・上木明子