アスリートのカラダ作りやコンディションを整えるために、食事はとても大切なものです。食事は「バランスの良い食事の基本の形」(「意識しよう、バランスの良い食事の基本の形」のコラム参照)を毎食整えることができるのが理想ですが、体調や物理的時間などによってできないこともあると思います。特に中学生、高校生になってくると練習が夜遅い時間帯までとなり、練習前と練習後に分けて夕食をとることもあると思います。
そのような時は、少量でも質の高い食事、消化の良いものを選ぶことがポイントになります。
一品でも主食・副菜・主菜を含んでいるようなメニューにしたり、スムージーやスープなどのど越しの良いものにしたり、栄養価の高い食材を選ぶということに注力したりすると良いでしょう。
意識して野菜を摂取、緑黄色野菜を選んで
また、野菜は1日350g摂ること(そのうちの約1/3の120gを緑黄色野菜で摂る)が推奨されていますが、350g摂れないような時は、緑黄色野菜を摂ることを心がけます。それは一般的に緑黄色野菜の方が栄養価が高いと言えるからです。
野菜は普段の食生活では足りていない場合が多く、しっかり食事が摂れない時はなおさら野菜不足になりがちなので、意識して野菜を摂るようにしてください。
緑黄色野菜とは、可食部(食べられる部分)100g中にカロテンを600μg以上含む野菜の総称です。緑黄色野菜かどうかは、食品成分表を調べなくても、切った時に中も色が濃い野菜と思っていただいて良いと思います。例えば、キュウリは外側は濃い緑色ですが、切ると中は色が薄いので緑黄色野菜ではありません。ニンジンは外側も切っても濃いオレンジ色なので緑黄色野菜、カボチャは外側は濃い緑色、中は濃いオレンジ色なので緑黄色野菜という具合です。野菜を選ぶ時の参考にしてみてください。
写真はカボチャのスープです。緑黄色野菜のカボチャ、良質なタンパク質とカルシウムが摂れる牛乳を使用し、のど越しの良いスープに仕上げました。
カボチャはβカロテン、カリウム、ビタミンEを多く含み、また糖質の高い野菜なので主食が足りないという時にもオススメです。牛乳はエネルギー量が足りないと思う時は普通牛乳を使用し、しっかり食事が摂れている時の副菜としてのスープの場合や脂質の摂り過ぎを気にする場合は低脂肪牛乳や無脂肪牛乳を、鉄分を意識したい時は豆乳を使用するなど使い分けるといいですね。
牛乳を使用するので、作ったものを冷凍にして長期期間保存することはおすすめできませんが、一度に大量に作る場合はカボチャに火を通したものを小分けにして冷凍し、解凍して牛乳とミキサーにかけられるようにすると良いでしょう。温かいスープとしても、これからの季節は冷製にしても美味しいです。ぜひお試しください。