5月に入り、気温が急に上がったことで、「試合で思うようにカラダが動かなかった」「カラダがだるくて食欲が落ちた」などと感じている選手は多いのではないでしょうか? 夏の本格的な暑さを迎える前の5、6月はカラダが暑さに慣れておらず、対応できていないのです。
アスリートは積極的に「暑熱順化(しょねつじゅんか)」し、バテずに動けるようコンディションをしっかり整えたいものです。
「暑熱順化」とは、カラダを暑さに慣らすことです。汗をかくことで上がった体温を下げ、体温調節が行われますが、これがスムーズに行われるようジョギングなどの有酸素運動を取り入れ、10日から2週間続けます。その際は十分な水分補給も忘れないようにしましょう。
体重測り水分量チェック
練習前後に体重を測定することで、摂るべき水分量を把握することができます。練習前と練習後の体重差が2%以上の場合は、水分が不足していると判断します。減少した体重のほとんどは水分だからです。
例えば、練習前の体重が70キロの選手の場合、2%に当たる1.4キロ減少していたら、水分不足だということになります。また、練習中や直後の尿の色が濃い時も水分不足のサインなので見逃さないようにしましょう。
疲れはその日のうちに取る
十分な睡眠と栄養補給で、その日の疲れはその日に取ることも大切です。疲れが蓄積すると食欲が低下し、それにより栄養不足となり、さらに食欲不振となる負のスパイラルに陥ります。その結果、集中力低下、筋肉のけいれんやケガなどでパフォーマンス低下を招きます。
食事は「基本の食事の形」を整えるようにしますが、食欲のない時は、スープやスムージーを活用したり、酸味や香辛料を効かせた味付けにすると食べやすくなるでしょう。寝ることと食べることはコンディショニングの基本です。
写真は「パワーアップスムージー」です。食欲のない時や献立的に栄養不足と感じた時、時間のない朝食などにもオススメです。
実際に、Jリーグ傘下のジュニア選手が練習から帰宅後、「今日は疲れたから食欲がない、食べないで寝る」と言って寝ようとしたとき、お母様が「じゃあこれだけでも飲んで!」とこのスムージーを作って飲ませたところ、しばらくしたら食欲が回復し、いつも通りに夕食をとれたという、うれしいエピソードをいただいています。ぜひお試しください。