運動をすると体温が上昇します。私たち人間は体内の水分を使い、汗をかくことにより、熱を放出するカラダの仕組みを持っています。
体内の水分は、口渇感(喉の渇き)によって調整され、通常は体内の水分は保たれています。しかし、運動中は一般的に口渇感が遅れて現れ、体内の水分不足に水分補給が追いつかなくなることがあり、それにより熱中症を引き起こすことがあります。適切な水分補給を積極的に行いましょう。
*①運動前*
試合や練習などの運動前は、口渇感がなくても、開始30分くらい前に250~500mlの水分補給をします。
*②運動中*
運動中は15~20分ごとにコップ1杯程度の水分を摂るようにします。気温や湿度などの環境条件によって摂る頻度や量は変わってきますが、1時間に500~1000mlを目安にすると良いでしょう。また、長時間の運動時は3~6%の糖分、0.1~0.2%の塩分を含んでいるもの(スポーツドリンクなど)を摂るようにします。
*③運動後*
運動後は失った水分とエネルギーを補給するために、スポーツドリンクや果汁(糖質濃度10%前後)を摂ります。
飲料の温度は5~15℃くらい(冷蔵庫から出して少し冷たいくらいから水道水の温度)が適温です。
また、水分補給が足りているかは体重でチェックします(参照:「アスリートは積極的に暑熱順化させる、十分な水分補給も忘れずに」)。
写真は「豚肉とキュウリの梅肉炒め」です。豚肉は糖質をエネルギーに変える働きがあるビタミンB1、ネギはビタミンB1の吸収率を上げるアリシン、梅干しは疲労回復効果(エネルギー供給に重要な栄養素である鉄の吸収を高めることから)があるといわれるクエン酸を含んでいます。キュウリはカラダのほてりを取る働きがあります。サラダなどの生食だけではなく、加熱調理にも活用してください。食事と水分補給の両軸でカラダを守りましょう。