アスリートはパフォーマンス追求のために、必要に応じて増量を行いますが、ただたくさん食べただけでは、望ましいカラダにならないことが多々あります。

アスリートの増量とは、除脂肪体重を増やすこと。特に筋肉量を増やしていきます。対して、体脂肪による体重増加はキレがなくなる、ケガをしやすいなどマイナスの要因を生みかねません。正しく増量するためには、食事とトレーニングのバランスが大切になります。

筋肉量を増やすために

まずは、「基本の食事の形」を整えます。主要なエネルギー源となる炭水化物、2種類以上の食品からタンパク質、ビタミンやミネラル類は野菜、果物、海藻類からしっかり摂り、代謝をスムーズにします。牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、カルシウム補給としてだけではなく、良質なタンパク源としても意識して摂りましょう。

2種類以上の食品からタンパク質を摂るとなると、2種類の主菜を作るのは大変と思う方がいるかもしれません。しかし、納豆、卵、冷奴などはプラスしやすい食品です。冷蔵庫に常備しておき、献立で足りないと感じた時は、良質なタンパク源として加えてください。

野菜の1日における摂取目標量は350gです。1度、どのくらいの量が350gなのか、調理前の野菜を計量してみるといいでしょう。野菜を主菜の材料の一部としても使っていくと、目標量をクリアしやすくなります。

補食を入れて食事回数増やす

また、食事の回数も増やしましょう。1度に食べられる量は限られますし、消化吸収率の点から考えても、3食のほかに補食を加えた方が、効率よく増量できます。

3食とも「基本の食事の形」ができていることが前提ですが、1回の補食量はおにぎり1~2個、うどんなら1杯程度です。

パプリカで彩り良く「野菜たっぷりポークソテー」
パプリカで彩り良く「野菜たっぷりポークソテー」

写真は「野菜たっぷりポークソテー」です。

豚肉のロース肉を使う場合は、外側の皮下脂肪の部分を切り取って使うと良いでしょう。パプリカはビタミンエースといわれるビタミンA・C・Eを含んでおり、彩りも良いので大変オススメの野菜です。

さあ、トレーニングと食事の両軸で大きなカラダを目指していきましょう。

管理栄養士・石村智子