5大栄養素の1つ、ミネラルは13種類あり、それぞれが様々な働きをしており、すべて必須です。栄養価計算をすれば、それぞれの過不足が分かりますが、毎日の食事でそれをやるのは時間を要し、現実的ではありません。

そこで、多くの種類の食品を使って、色々な調理法で、食事の基本の形を続けていくことによって、たくさんの種類の栄養素を摂ることにつなげていくのです。

ミネラル全ての種類に必須性がありますが、成長期のアスリートは特に「カルシウム」と「鉄」は、意識的に摂るようにしましょう。

カルシウムはビタミンDと一緒に

「カルシウム」は骨を作る栄養素の大切な1つ。成長期に骨密度のピークを高めておけば、その後も強い骨を維持することができます。この時期には、背を伸ばすことだけではなく、強い骨を作っていく意識が大切です。

カルシウムは牛乳、乳製品、小魚、豆腐や納豆などの大豆加工品、ヒジキやワカメなどの海藻類、切り干し大根や青菜などの野菜に多く含まれています。一緒にビタミンDを摂ると、吸収率が上がります。

鉄はビタミンCと摂って吸収率上げる

また、成長期には血液量も増えます。カラダの隅々にまで酸素を運ぶ働きを持つのが赤血球。その赤血球のヘモグロビンの材料となるのは「鉄」です。「鉄」が不足するとエネルギーが作られず、疲れやすくなったり、試合の後半でバテたりするなど、持久力の低下やスポーツ性貧血を起こすこともあります。

「鉄」は不足しやすく、吸収率も悪いので、毎日意識的に摂るようにしましょう。レバー、ももやひれなどの赤身肉、マグロやカツオなどの赤身魚、アサリやシジミなどの貝類、納豆や豆腐などの大豆加工品、切り干し大根や青菜などの野菜に多く含まれていますが、ビタミンCと一緒に摂って、吸収率を上げましょう。

豆腐とジャコのザーサイサラダ
豆腐とジャコのザーサイサラダ

写真は「豆腐とじゃこのザーサイサラダ」です。絹ごし豆腐と木綿豆腐は製造過程が異なり、木綿豆腐の方がタンパク質、カルシウム、鉄が多く含まれています。好みはあると思いますが、木綿豆腐を選ぶと良いでしょう。

じゃこはカルシウムのほか、ビタミンD、トマトはビタミンCが含まれています。切ってあえるだけの簡単メニューなので、献立の一品に取り入れてください。ザーサイの塩分量に合わせて、味付けを調整してください。

管理栄養士・石村智子