献立を考える時、主菜の材料として選ぶのは肉類が多いのではないでしょうか?

主菜とは、肉・魚・卵・大豆加工品をメインの材料にして作るおかずのことを言いますが、子どもが肉の方が好きだから、魚は骨があって食べにくいから、魚は調理が面倒だから、などという理由で肉類に偏りがちなのかもしれません。一般のアスリートの方々の食事記録を見ると、実際にそのような傾向があります。

肉も魚も良質なタンパク質を多く含みますが、魚に含まれる脂質のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は血栓を作りにくくし、脳や視覚の機能向上に関与しています。魚の脂質は、アスリートにも特に関係する機能性成分としても研究が盛んに進められています。魚を献立に取り入れる第一歩として、切り身や缶詰を使うと調理もしやすく、食べやすいでしょう。

今回は、スーパーで1年中見かけ、手に入りやすい「メカジキ」について見ていきます。カジキマグロの名前でも流通しているので、マグロの仲間と思われがちですが、サバ科のマグロのような大きな血合いはなく、一般に出回っているものはメカジキ科の魚で、実はカジキマグロという名前の魚は存在しないのです。

メカジキのほとんどが冷凍された状態で出荷されているので入手しやすい魚ですが、冬は生のメカジキが流通し、味も良いので、見かけたらぜひ主菜の材料の候補にしてくださいね。

写真は「メカジキのソテー ガーリックマッシュルームソース」です。マッシュルームはホワイト種とブラウン種がありますが、ブラウン種の方が香りや歯ごたえが良いのが特徴です。マッシュルームが手に入らない場合は、エリンギやシメジなど他のキノコ類を使用してもおいしくできます。

メカジキは火を通しすぎると硬くなるので注意しましょう。夕食のほか、お弁当のおかずとしてもオススメです。

管理栄養士・石村智子