アスリートの食事サポートをしていく上で、最終目標は、選手自身が自分の健康管理や栄養管理をできるようになることだと思っています。毎日の食事作りは大変なこともあると思いますが、継続することで、選手のカラダ作りやパフォーマンス向上につながるだけではなく、いずれ保護者から自立していく選手自身にも食事の基本が身に付き、自然と自己管理ができるようになるのです。

ある大学生男子アスリートの例

現在は寮生活をしている大学生男子アスリートのお母様から先日、ご連絡をいただきました。高校時代にサポートをした選手で、お母様とともに、当時から積極的に食事を整える努力をしてきました。

今は、寮の食堂が休みの日には、チームの仲間たちと料理をしているとのことです。作った料理の写真も送っていただいたところ、高校時代のお母様の食事が身についており、栄養バランスの整ったものでした。

食の意識が高く、保護者や私たちの最終目標である「自身で管理ができる」ようになり、とてもうれしく思いました。また、学生に厨房を貸し出す大学の寮にも敬意を表します。

コロナ禍で思うように練習や試合ができない状況の中でも、「今年は勝負の年」ととらえ、チャンスに変えるというプラスの心で臨んでいるようです。その努力はきっと実を結ぶと、私も信じています。この状況下でも頑張っているアスリートたちにエールを送ります。

写真はサバ缶と野菜をたっぷり使用した「サバ缶のドライカレー温玉添え」です。温泉玉子をのせ、コクと栄養をプラスしました。カレーのスパイスは食欲増進作用もあります。夏バテしないようしっかり食べましょう。

管理栄養士・石村智子