先月、AIG全英女子オープンが「ゴルフの聖地」セント・アンドリュース・オールドコース(スコットランド)で開催され、日本人選手が過去最多の19人も出場しました。19人は米国に次ぐ2番目の人数で、そのうち9人が予選通過と、非常に健闘した大会となりました。

私も選手に帯同して現地入りしていましたが、猛暑日続きの日本と違い、現地は真冬並みの寒さ。時差もある中、選手たちは身体を順応させ、地面が硬く、突風も吹くような中でプレーをしました。

自律神経を整えるポイント

時差や寒暖差への対策には、自律神経を整えることが必要です。

自律神経を整える具体的な方法として、

・朝日を浴びる
・38~40℃くらいのぬるめの湯に10~15分程度浸かる
・ウォーキングやジョギングなどゆっくり長くできる軽めの運動をする
・ストレッチを通常より念入りに行う
・深呼吸する
・バランスの良い温かい食事をする(基本の食事の形

などが挙げられます。

バランスの良い食事を整えるため、外食ばかりになりがちなホテルではなく、キッキン付きの一軒家に滞在しました。日本からの食材と現地調達の生鮮食品を利用して調理し、選手に提供。食べ慣れた、温かいものをとることは、体調だけでなく、メンタル面を整えるにも有効です。

試合中は、気温が低いとエネルギーの消耗も激しいので、小さいおにぎりやエネルギーバー、ゼリーなどを補食として準備し、ラウンド中、いつでも食べられるようにしていました。

日本でもようやく暑さが落ち着きつつあります。季節の変わり目、セント・アンドリュースのような激しい寒暖差はないものの、一度涼しくなったかと思うと、また猛暑日になるような日があると、ダルさや食欲不振になることがあります。自律神経を整えるためのポイントを試してみてください。

今回は、自律神経を整える効果が期待される食材を使用したレシピを紹介します。「鶏むね肉とサツマイモのミルクスープ」です。

鶏肉はノルアドレナリンやメラトニンの材料となり、サツマイモは腸内環境を整える食物繊維と抵抗力を高めるビタミンCを含み、牛乳はトリプトファンを含んでいます。冷たいものをとる機会が多く、疲れている胃腸には、温かいメニューはホッとします。ぜひお試しください。

管理栄養士・石村智子