愛妻の手作り夕食が、中日藤嶋健人投手(23)をがっちり支えている。東邦(愛知)時代はバンビ2世の愛称で甲子園を沸かせ、16年ドラフト5位で入団。5年目の今季は、リリーフで自己最多登板を更新するなど、竜投に欠かせない存在になっている。
「高校生の時やプロに入ってからは寮だったので、家でご飯を食べることが幸せだと感じています。奥さんが作る料理はどれもおいしい。僕の中で一番いい時間ですね」。ナイター時の夕食は午後11時過ぎになるが、妻の手料理が疲れた体を癒やしてくれる。
お気に入りは「パエリア」「3種のインドカレー」「ケールのサラダ」。カレーには血行を良くするスパイスが使われていたり、ケールにはカルシウムや鉄分が豊富に含まれているという。「僕が血行障害をやっていることにも気を使ってくれています」。
プロ3年目の19年に右腕の血行障害を発症し、手術を受けた。昨年11月に結婚した妻が、二人三脚で復活をサポートしてくれている。
今年1月には、夫婦で栄養に関する知識を深めようと「栄養コンシェルジェ」の講義を受講。妻は専門書も熟読するなど、熱心に勉強を続けている。「おかげでいい体の状態が維持できています」。5月の1軍昇格後は好調をキープ。妻に感謝しながら、連日腕を振り続けている。【伊東大介】
◆藤嶋健人(ふじしま・けんと)1998年(平10)5月8日生まれ、愛知県出身。東邦では1年夏と3年春夏に甲子園出場。16年ドラフト5位で中日入団。18年4月28日DeNA戦で初登板、同年6月17日西武戦で先発しプロ初勝利を挙げた。20年には救援で9試合連続無失点も記録。177センチ、85キロ。右投げ右打ち。