今季の関東大学サッカーリーグでは、流通経大が12年ぶりの優勝を飾った。2部から昇格1シーズン目での躍進を支えたのが、寮で作っている週4回の食事だ。毎週木曜日から日曜日までの4日間。日曜日を除く3日間は朝食と夕食、日曜日は朝食。200人を超える部員の体を支えている。

寮で料理、配膳などを当番制で行うサッカー部の選手ら(流通経大サッカー部提供)
寮で料理、配膳などを当番制で行うサッカー部の選手ら(流通経大サッカー部提供)

ある週の献立は以下の通り。

木曜日
朝食:目玉焼き、ウィンナー、笹(ささ)かまぼこ、みそ汁、昆布
夕食:チキン南蛮(タルタルソース、レタス、ブロッコリー、トマト、水菜を添えて)、大根とツナのサラダ、エビチリ、野菜の卵スープ(タマネギ、ニンジン、卵、コンソメ)

金曜日
朝食:目玉焼き、ハム、ナゲット、明太子、みそ汁、昆布
夕食:ホッケ(大根おろし、インゲンゴマあえを添えて)、ポテトサラダ、麻婆ナス、キムチ汁

土曜日
朝食:目玉焼き、ウインナー、揚げボール、みそ汁、昆布
夕食:豚ショウガ焼き(レタス、キャベツ、ブロッコリー、水菜を添えて)、大根とトマトのサラダ、サトイモと万能ネギの鶏そぼろ煮、みそ汁

実際に寮で出されている食事の一例(流通経大サッカー部提供)
実際に寮で出されている食事の一例(流通経大サッカー部提供)

日曜日
朝食:サケ、ミートボール、みそ汁、グリルチキン(レタス、キャベツ、水菜、ブロッコリー、トマトを添えて)、パンプキンサラダ、カレー南蛮、野菜スープ

サイドメニュー(自由に):納豆、キムチ、漬物、生卵、ふりかけ、刻みショウガ、バナナ、牛乳、サケフレーク

寮で料理、配膳などを当番制で行うサッカー部の選手ら(流通経大サッカー部提供)
寮で料理、配膳などを当番制で行うサッカー部の選手ら(流通経大サッカー部提供)

体に長い時間、栄養が補給されていない朝、練習を終えた後の夕食と、それぞれ気を使っている。朝食は食べやすく、かつ栄養の吸収がなるべくスムーズな卵や魚をメインに。夕食は食事が進むように、少し味付けもはっきりした料理を選ぶ。朝と比べて量もとれるので、野菜も豊富に使用する。一方で食事をとる時間帯を20時ごろまでにすることで、睡眠時には消化できているように計画されている。

寮で料理、配膳などを当番制で行うサッカー部の選手ら(流通経大サッカー部提供)
寮で料理、配膳などを当番制で行うサッカー部の選手ら(流通経大サッカー部提供)

授業が始まる前、朝の自主トレーニングに臨む選手もいる。そうしたことにも対応できるよう、中野雄二監督(59)も午前5時すぎには調理場に立ち、いつでも選手が食事をとれるように準備を始める。毎年Jリーグへ複数の選手を送り込む強豪の食事は、寮で支えられている。【岡崎悠利】