<セルフモニタリングのすすめ(2)>
前回のコラムでは、健康管理のための「セルフモニタリング」の重要性やその方法について紹介しました。数値を計測したとしても、やりっぱなしにしては意味がありません。今回は、その数値をどのように活用していくかについて説明していきます。
セルフモニタリング結果を分析
まず、自分がなりたい像を明確にすることが大切です。体重を減らしたいのか、体型(見た目)を格好良くしたいのか、健康のために検査値を改善したいのかなど、目標によってセルフモニタリングの指標も変わります。その目的に沿って、毎日の体重や体脂肪率の変動が順調に近づいているのかを分析しましょう。
また、短期間で結果を出すことではなく、長期的に継続できるかも考えます。せっかく減量できてもリバウンドしないためです。急激なダイエットはあまりにも我慢が多く、楽しくなく効果を感じられないとなれば、継続できません。その場合は目的への取り組みをやめてしまうのではなく、方法を変えることや目標達成までの期間に無理がないかを検討し直しましょう。
継続できない場合はやり方を見直し
そもそも、セルフモニタリングそのものが継続できていない場合、なぜ続かないのかを考えましょう。例えば、体重測定が続かない場合、体重計を日常生活の動線でアクセスしやすい場所に置いてあるか、すぐに測定できる状態になっているかを見直すのも1つです。また、もっと測定しやすい方法がないのか(スポーツジムで測定する、部屋に体重計を置く、体重より腹囲を測定するなど)と自分のやりやすい方法を考えたり、セルフモニタリングの指標を変えたりすることも含め、継続しやすい方法で環境設定しましょう。
目標を達成できたらそれを継続したいものですよね。セルフモニタリングを続けると、リバウンド抑制効果があります。自己管理のためにも、どの方法なら無理なく継続できるのか、自分に合っているものを自分で決めましょう。
成果が出ていない場合は軌道修正
食事改善や運動にも取り組み、セルフモニタリングを続けているにもかかわらず、成果が出ていない場合は軌道修正が必要です。自己流でうまくいかない場合は、専門家に相談してみてもよいでしょう。
取り組めることは生活スタイルだけでなく、正確、信念・信条、経済状況、家族構成などで異なります。同居する家族に相談してみると、思いがけないアドバイスや協力が得られるかもしれません。
セルフモニタリングを続けていくと、数値の推移がわかるため、課題がみつかりやすくなり、専門家に相談する際も役立ちます。課題解決のために、他人の意見も参考にしながらいくつかの対策方法を考えてみましょう。
長年の生活習慣を改善することは、たやすいものではないため、何がその時の自分に合うのかは本人しかわかりませんし、正解も1つではありません。ただし、必ず続けられるものはあるはずです。自分に合った方法を見つけることができれば、目標を達成できたようなものです。