最近、男女問わずチョコレートを食べている人が多いように感じています。「チョコレートは体に良い」というイメージがあるようで、「健康のために食べています」と言う人もいます。
さて、チョコレートは積極的に食べた方が良いのでしょうか?
カカオポリフェノールの健康効果
チョコレートに含まれるカカオにはポリフェノールが多く、抗酸化作用、コレステロール値の改善、血圧低、インスリン抵抗性の改善など、動脈硬化疾患のリスク低下が期待できます。現在も様々な研究が進められています。
健康志向の高い人に人気なのはダークチョコレート。ポリフェノールの多いカカオが含まれますが、苦くて苦手という人もいるでしょう。
一般的なミルクチョコレートのカロリーは、100gあたり550kcal。板チョコが1枚50~60gなので1枚あたり約350kcalもあります。成分の約35%が脂質で、そのほとんどがコレステロール値を上げる飽和脂肪酸。多価不飽和脂肪酸はわずかしかありません。成分の約55%が糖質でもあり、高脂肪高糖質です。
「体に良いと思って食べていたら太ってしまった」「コレステロール値が上がってしまった」という人もいます。
低脂肪のココアで摂る方法も
低脂肪でカカオポリフェノールを摂るには、ココアで摂る方法もあります。
チョコレートもココアも、カカオ豆から取れるカカオマスから作られています。カカオマスはカカオ豆を発酵、乾燥し、ローストしてから粉末にしたものです。カカオマスから脂肪分をさらに加えたものがチョコレート、脂肪分を適度に取り除いたものがココアです。
市販のミルクココアは、飲みやすいように砂糖やミルクを足してありますが、菓子作りなどに使う純ココア(ピュアココア)は糖類の添加がないため甘くありません。食物繊維も多く含まれています。
牛乳や豆乳に純ココアを入れ、甘みはお好みで調整して飲めば、脂肪分や糖分を控えながらカカオポリフェノールを摂ることができます。
ココアの非アルカリ処理とは?
最近では、「非アルカリ処理」したココアも売られています。
カカオ豆には発酵した酸が残っていて酸味が強いため、アルカリを加えることによって中性に近づける方法が「アルカリ処理」です。ココアで有名なオランダのバンホーテンが生み出した製法で、その結果、まろやかで飲みやすいココアパウダーが製造できるようになりました。
しかし、アルカリ処理にはデメリットもあります。カカオ豆本来の風味が失われてしまうことや、カカオの栄養素が失われるとも言われています。酸味が苦手でない人は、本来の風味を感じられる「非アルカリ処理」のココアを選んでみても良いでしょう。
健康に良いと言われるカカオポリフェノールを上手に摂りたいですね。