佐賀大は、飲酒後に顔が赤くなる「アジアンフラッシュ体質」について、新型コロナウイルス感染症に対して防御的とする研究成果をまとめた。
研究グループは2023年8月、飲酒後に顔などの皮膚が赤くなるかや、新型コロナにいつ感染したかなどについてインターネット上でアンケート調査を行い、約800人から回答を得て分析。その結果、フラッシュ体質の人の方が発症が遅い傾向があり、感染しづらく、また重症化リスクも低いということが分かったという。
世界的な感染流行からワクチンが普及するまでの間、欧米諸国と比べ日本の感染率や死亡率が低かった要因の1つとなる可能性がある。
飲酒後に顔が赤くなるのは、一般的に酒に弱いとされる体質の人が多く、酒の感受性に関係する遺伝子の変異によるもので、東アジア特有のものから「アジアンフラッシュ」と呼ばれている。研究グループは今後、その他の感染症への影響を研究し、メカニズムを解明していきたいとしている。