全国大会に出場する競泳選手、また次の大会を狙う競泳選手、今はそれぞれ泳ぎこみをしている時期ですね。この時期に気になるのは「練習中の脱水症状と熱中症」です。屋外、屋内プール問わず注意する必要があります。それはなぜでしょうか?
私たちの身体は気温や湿度が高くなると、身体の中心部の温度が高くなるのを防ぐため、熱を身体の外へ逃がそうとします。その反応の1つが発汗で、汗が蒸発する際に熱を奪って体温の上昇を防ぎます。
気付きにくいですが、競泳選手はプールで練習中、汗をかいています。しかし、水中では汗が蒸発しにくく、身体に熱がこもった状態になりやすくなります。この状態が続き、適切な水分補給とミネラル補給が継続してできない場合は、「脱水症状や熱中症」になる可能性が非常に高くなります。
今回は、練習前の食事の1品として、脱水による夏バテ・熱中症を防ぐ「梅肉団子のすまし汁」をご紹介します。
梅でナトリウム、スキムミルクでカルシウム摂取
発汗によるナトリウム不足が起きると脱水症状を起こしやすくなりますが、梅干はナトリウムを効率よく摂取できる日本人に身近な食材です。「梅肉団子のすまし汁」を1杯飲むことで、発汗で失われるナトリウムを摂取できる上、同じく発汗で失われるカルシウムを摂取できるよう肉団子にスキムミルクを入れる工夫をしています。カルシウムは神経伝達に関わって泳ぎをスムーズにしますから、忘れずに摂取したい栄養素です。スキムミルクは鶏肉の臭み消しにもなっており、和食の汁物ですが、食べるときには気になりません。
脱水症状や熱中症は体調不良だけではなく、選手生命にも影響しますので「夏は汁物」をお忘れなく。