「身体づくりと言えば筋肉! 筋肉と言えばタンパク質!」と皆さん、思っていませんか?
実はタンパク質をたくさん摂っただけでは筋肉は増えません。残暑も終わり、過ごしやすい今の季節は身体づくりを見直す絶好のチャンスです。そこで筋肉増量のポイントを1つ復習してみましょう。
成長期の競泳選手の身体を作るためには「成長と、生きるためのエネルギー」が十分に摂れていることが必要です。エネルギーを作る栄養素は糖質、脂質、タンパク質の3つと家庭科で習いますね。「筋肉=タンパク質」だからとタンパク質を多く摂取し、糖質・脂質を極端に制限すれば、タンパク質がエネルギーを作る材料としてどんどん使われます。練習が多くなれば、筋肉の発達ではなくエネルギーとしてなおさら使われます。人間に一番大切なのは「生きること」だからです。
しかし、十分に糖質、脂質、タンパク質が摂れていても、それだけではエネルギーは作られません。これにビタミンB群が必要です。そこで今日は1皿でエネルギーや身体の材料になる3つの栄養素とエネルギー作りや材料作りのサポーター、ビタミンB群が摂れる「ひよこまめの麻婆豆腐」をご紹介します。
豚ひき肉と木綿豆腐を使う麻婆豆腐は、エネルギー中の脂質の割合が高くなりがちです。今回使用したひよこまめは、脂質が大豆と比べると1/4、糖質は約3倍の量が含まれています(日本食品標準成分表2015年版[七訂]より算出)。
豚ひき肉と木綿豆腐の分量を少なくし、代わりにひよこまめを使うことで、エネルギー中の脂質の割合を抑え、競泳選手に必要なエネルギー源の糖質も摂れる主菜になります。また豚肉や豆製品からはビタミンB群、動物性・植物性タンパク質が摂れることも、しっかりとした身体づくりを助けます。
生きること、成長することの次に選手としての身体づくりがあることを忘れないようにしましょう。