夏休みが始まり、気候も夏本番。この1カ月で平均気温は3度上がります。またここ10年のデータによると、7月月初の最高気温は27度、7月末の最高気温の平均気温は31度を超えてきます。
この暑さの変化に慣れることを「暑熱順化」と言います。これができていないと、汗にナトリウムが多く排出されてしまい、低ナトリウム血症を引き起こします。
低ナトリウム血症は、だるさや痙攣(けいれん)、意識障害をを起こすので、スポーツどころではなくなりますね。競泳など水中での練習でも水温が高かったり、室外プールを利用したりする場合、暑熱順化ができていないと同様の症状が出るので注意が必要です。
暑熱順化できると、気温が高い時でも必要以上にナトリウムが出なくなるよう汗の質が変わり、皮膚の血流量が増えて体温調節ができるようになります。
対応策としては「自力で汗をかく」ことです。ウオーキングなども1つですが、簡単にだれでもできるのが、「食事」で汗をかくこと。温かい飲み物を飲む、特に朝に汁物を飲むことがポイントになります。
今回紹介するのは「もずくの梅スープ」です。梅はクエン酸が多く、胃腸の働きを促進します。胃腸の消化機能がしっかり動くと、自律神経の働きも良くなり、暑熱順化にもつながります。
もずくに含まれるぬめり成分には、タンパク質を分解する酵素が含まれており、タンパク質の吸収を高めます。しかし、熱に弱いので調理の最後に入れるといいでしょう。
夏は朝に汁物を飲み、「食事」で暑さに負けない体を作りましょう。