スイミングスクールの広告を見ると、生後半年からクラス募集している施設が多く、自然と競技開始年齢が早くなるのが、競泳の特徴です。それだけ早ければ、「ジュニア競泳選手と一般の子どもとでは体型に違いがあるのでは?」と思いませんか?

ジュニア競泳男子選手と一般男子を対象としたあるレポートがあります(スイミングスクールに通う子供達の形態的特徴に関する研究:袴田、河田、延国)。ジュニア競泳選手31人(年齢12.7±1.5歳、身長151.9±12.9cm、体重42.8±12.2kg)と、一般男子21人(年齢13.3±1.5歳、身長156.0±14.6cm、体重44.5±11.7kg〕を対象とし、体組成と各部位の周経囲(サイズ)を測定し、検討したものです。

腕・足・指の長さ、肩幅や腰幅など様々な周径囲において、競泳男子選手と一般男子に差は見られませんでした。しかし、体脂肪率は競泳男子選手の方が高いデータとなりました。

実際に第二次性徴前の男子選手は、適切な成長とともに「見た目が以前よりぽっちゃり」してきます。この時期、きつめの試合用水着から少し肉がはみ出たように見える選手がいたとしても、これは「競技特性による成長初期の1つ」と考えられるのです。

体重減からパフォーマンスダウンに

皆さんに知っておいて欲しいのは、適切な成長過程を踏んでいながら「体脂肪、体重を落とせ」とコーチに言われ、「ちょっと太ったのでは?」というチームメイトの言葉に困惑し、体重減を試みてパフォーマンスを落とすジュニア男子選手がいるという事実です。

もちろん、食の乱れからくる体重や体脂肪量の増加はNG。食べて、しっかり練習することが適切な成長につながります。

今回紹介するのは「パリっとお揚げのスコッチエッグ風」です。お揚げを使うことで、一般的なスコッチエッグと同じエネルギー量でも20%脂質がカットされ、タンパク質は1.4倍になります。この年代のお子さんは食感を気にしますが、パリッとした食感は合格でしょう。ぜひ体作りにお試しください。

管理栄養士・松田幸子