フムスとは、中東の伝統食です。あまりなじみのないものですが、栄養価が高い健康食として、日本でも注目され始めています。
材料はひよこ豆が主体で、白練りゴマ(ゴマペースト)、ニンニク、オリーブオイル、レモン汁を加えます。これらをすべてフードプロセッサーなどでペースト状にして、野菜スティックやバケットにつけて食べるのが一般的です。
スパイスを加えたり、アボカドや豆腐を入れたり、みそで味をつけるなど、お好みでアレンジできます。ひよこ豆でなく、大豆やレンズ豆など別の豆類で作ることもできるので、手に入りやすい食材で作るといいでしょう。
食物繊維をたくさん摂れる
そんなフムスは、アスリートにとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
フムスには、豆類、ゴマ、ニンニク、オリーブオイル、レモン汁の栄養素が含まれます。豆類のタンパク質やビタミン、ミネラル、ゴマのビタミン、ミネラル、オリーブオイルの良質な脂質に、ニンニクやレモンのビタミンやファイトケミカル(野菜や果物の有効成分)など、全体的に食物繊維を多く摂取できます。
フムスをプラスすることで、食事全体の栄養価がアップし、腸のコンディションを整えることができます。レモン汁は胃酸の助けをしてくれるため、消化を促し、疲れているときの栄養補給にも効果的です。
ひよこ豆は大豆に比べると、脂質が約4分の1、タンパク質が約5分の3、糖質が約2倍と、糖質が多く、脂質が少ない豆類です。エネルギー源として試合日の朝食や練習後の補食として加えたり、ジュニアアスリートの日常のおやつ(補食)にディップとして加えるのもいいでしょう。また、低脂質のヘルシーフードなので、減量中やケガのリハビリ期にもおすすめです。見た目はポテトサラダに似ているので、サラダ代わりに食べてもいいかもしれません。
今回は、フムスの基本の作り方を紹介します。これをベースとして、食材を変えたり、味わいを工夫したりしてみてください。アボカドや豆腐を加えるほか、オリーブオイルの代わりに亜麻仁油(保存は効かなくなる)を使ったり、練りゴマの代わりにアーモンドバターやピーナッツバターを使用したり、ハーブやスパイス、カレー粉などを加えたりできます。ぜひお試しください。
食べ方としては、パンや野菜スティックにつけるほか、サラダにトッピングしたり、サンドイッチの具のひとつにしたりがいいでしょう。基本は洋食向きですが、お豆腐にのせたり、野菜の和え衣にしたりと和風にも合います。
なお、乾燥ひよこ豆を使う場合、茹でると約2.2倍にふくらみますので、ご注意ください。