スパイスの1つであるシナモン。アップルパイやシナモンロールなどの甘いおやつや、コーヒーやチャイなどのドリンクの香り付け、京都土産の定番、八つ橋に使われているニッキなど、馴染みあるスパイスですね。
実はアスリートにとって、おすすめの食品でもあるのです。どんな効果や効能があるのでしょうか。
シナモンは古くから使われているスパイスで、世界では紀元前2700年、日本では奈良時代あたりから使われていた記録があるといいます。料理やお菓子の香り付けだけでなく、「桂皮」として漢方や生薬としても用いられています。
ドーピング問題もあるため、漢方薬だからといって何でも使っていい訳ではありませんが、シナモン単品を食品として摂取するのは、問題はありません。
シナモンの効果、効能として考えられているものは、以下のようなものがあります。
●炎症の軽減
●集中力アップ
●抗菌効果による喉の痛みの軽減
●咳を和らげる
●消化を促す
●食欲増進
●糖質の代謝を促進する
このように、アスリートの日々のコンディショニングに欠かせない成分が含まれています。
体の炎症和らげる力も
毎日のトレーニングで必ず、体は炎症を起こしています。その炎症をどれだけ最低限に抑えられるかが、継続してトレーニングを積むための秘訣です。
炎症を和らげる成分はいろいろありますが、ハードな練習が続いた時やレースや試合前後には、ドリンクにシナモンをかけたり、ヨーグルトにはちみつとシナモンをかけて食べることをオススメします。
シナモンの有効成分に、MHCP(メチルヒドロキシカルコン・ポリマー)というポリフェノールの一種がありますが、インスリン様作用があると考えられており、糖質の代謝に関わります。アスリートは糖質(主食)を多く摂ってエネルギーを補給しているので、より糖質に対して代謝がしっかり行われるような栄養を摂取しなければなりません。つまり、ご飯をエネルギーに変える栄養素もしっかり摂りましょう、ということです。
シナモンも、糖質の代謝を手助けしてくれます。例えば、持久系競技の前に行われるカーボローディングの時など、糖質を特に多く摂る必要がある時に、シナモンを加えるといいでしょう。
また、今の季節は、乾燥や急激な気温の変化で喉が痛んだり、風邪などの症状が出やすい時でもあります。そんな時は、ホットドリンクにシナモンを加えてみるのはいかがでしょうか。喉の痛みにさらに効果のあるショウガを組み合わせたドリンク「チャイ風シナモンジンジャーミルク」を紹介します。この冬、重宝するドリンクになりますよ。ぜひお試しください。