卵は良質のタンパク質にビタミンやミネラル、また抗酸化成分も含んでおり、毎日とりたい食品のひとつです。

毎日とりたい食品の1つ

卵Sサイズ1個(50g)で摂取できるタンパク質は約6.2gで、体重60キロのアスリートが1日に摂りたいタンパク質の約5~10%に当たります。鉄、亜鉛、銅、セレンなどのミネラル、ビタミン、ルテインなどのフィトケミカルも含みます。アミノ酸スコアも100で、生体利用率(食べてから体で使われる割合)が90~94%ととても高いということからも、ぜひ食べて欲しい食品です。

卵のコレステロールを気にする方がいるかもしれませんが、食べ物からコレステロールをたくさん摂っても、血液中の血液コレステロール濃度に影響しないということが明らかになっています。たとえ、コレステロールを過剰に摂取したとしても、体内で作られるコレステロールが調整されるため、卵を1日に1~3個食べたところで問題はありません。基本的に健康な方であれば、食事から卵を摂る量は、問題ないのです。

そもそもコレステロールは、人にとって重要な栄養成分です。細胞膜の構成成分で、コレステロールによって強い細胞が作られます。ホルモンを作ったり、脂質の消化吸収に重要な胆汁酸の原料でもあり、ビタミンDの前駆体でもあります。アスリートにとって、コレステロールも重要な栄養成分なのです。

消化率良いのは半熟卵

卵は、調理によって消化率が変わります。生卵は、卵白と卵黄のタンパク質の結合が強いため、加熱した方が消化率は良くなります。ただし、長時間・高温で調理してしまうと、ビタミンや抗酸化物質などの栄養価を下げてしまうことがあるため、消化のことを考えると半熟卵がおすすめです。卵黄の長時間の加熱は酸化も促進するため、サッと調理した方がいいでしょう。

火を使わずに手軽に作れるので、朝食や夜食にもおすすめ「温玉アボカド納豆丼」
火を使わずに手軽に作れるので、朝食や夜食にもおすすめ「温玉アボカド納豆丼」

今回紹介するレシピは、温玉を使った簡単どんぶり「温玉アボカド納豆丼」です。時間がないときは市販の温玉を使ってもOK。火を使わずに、手軽に作れるので、朝食や夜食にも重宝します。体格の大きいアスリートなら、卵をダブルでのせてもいいでしょう。お試しください。

管理栄養士・園部裕美