カジキのギオッタ風
カジキのギオッタ風

 カジキはイタリアの南部で捕れ、よく食べられている魚類のひとつ。たいていシンプルに、塩をしてグリルしたり、ローストでいただきますが、最近は生のまま食べるカルパッチョにしたり、燻製にしてハムのように薄切りにしていただく、ちょっとオシャレな食べ方も流行っています。

 わたしたちの食卓にもよく登場するカジキですが、脂肪が少なめなため、ちょっと焼きすぎるとパサパサな食感になってしまい、調理が難しい、と言われるのが悩ましいところです。

 今回は南イタリアの島、シチリアのレシピをご紹介。トマトベースのソースをかけてオーブントースターで焼きあげます。「ごちそう風」や「くいしんぼう風」とも呼ばれるこのソース、トマトの中にタマネギ等の野菜だけではなく、アーモンドやレーズンを加えます。ナッツの歯ごたえやコク、レーズンのほのかな甘みで味わいが増す、まさに「ごちそう」トマトソース。トマトの水分をかけて焼き上げるため、パサつきがちなカジキもしっとりと仕上がり、一挙両得なレシピです。

「ごちそう風」カジキ料理

低脂肪、高タンパク、ミネラルも豊富

 カジキには、メカジキ、マカジキ、シロカワカジキ、クロカワカジキなどたくさんの種類がありますが、今回のレシピでは比較的一年中手に入りやすいメカジキを使用しています。メカジキは低脂肪、高タンパクな食材のひとつ。DHAやEPAが含まれているほか、ビタミンDやB12、E、カリウムなどのミネラル類も豊富に含まれています。

 具だくさんなトマトソースを合わせることで、トマトに含まれるビタミンAやナッツに含まれるマグネシウム、不飽和脂肪酸であるオレイン酸などもバランスよく補給できます。ぜひ、カジキにたっぷり絡めて召し上がってください。