お弁当のおかずに大人気、そして子供も大人も大好きなミートボール。世界中の国々で愛されている家庭の料理です。
国や地域によって、牛・豚・羊・鶏、と使う肉の種類や味付けが違いますが、ころりと丸く、こんがり焼かれたその姿は、なんだかどれも似ています、世界がこんなに広いのに、共通する料理があるなんて、ちょっと楽しくなりませんか。
イタリアでもミートボールは家庭の味。日本では牛と豚の合挽き肉を使うことが多いですが、イタリアでは仔牛のひき肉を使います。仔牛の肉は成牛とは違い、見た目は白っぽく味わいも淡泊。タンパク質が多くて脂肪が少なくとてもヘルシーで、さまざまな料理に使われています。
家庭によって、すりおろしたチーズを入れてみたり、スパイスやハーブを加えてみたり、ワインで煮込んだり、と色々なレシピがありますが、やっぱり人気はトマトソース味です。
ディズニー映画の「わんわん物語」や「ルパン三世」での印象が強いミートボール入りのトマトソーススパゲティは、アメリカ料理。これはイタリアからアメリカへ移民した人たちが持ち込んだ、ミートソースパスタの進行形だそう。イタリアより安価に肉が手に入った当時のアメリカで、肉を主役にしたスパゲティを考えたことがはじまりだったとか。イタリアではパスタに合わせる習慣はないのに、所変われば料理も進化していくのですね。
豚肉、アーモンド、トマトでビタミン補給
今回紹介するのは、日本でも作りやすくアレンジした「ナッツ入りイタリアンミートボール」。ビタミンB1、B2が豊富な豚肉を使用しています。挽肉はやや脂肪が多く、脂質過多が気になることがありますが、今回のレシピでは1度焼いてからトマト味に煮込みますので、余分な脂はフライパンに落ちてしまいます。それでも気になる場合は、お肉屋さんで赤身肉を挽いてもらうのがオススメです。
トマトソースで煮込むと、脂が抜けた部分にトマトのうま味が吸収され、ふっくらと仕上がります。さらに、抗酸化作用が高く、血行促進作用のあるビタミンEをたくさん含むアーモンドを加えています。ふわっとしたミートボールにアーモンドの食感が加わり、食べごたえも増します。
トマトにはビタミンA、C、Eだけでなく、クエン酸が含まれており、これが肉料理のうま味を引き出してくれます。クエン酸には疲労回復効果も期待できます。運動後の夕食の1品としてオススメの料理です。