「春眠暁を覚えず」ということわざがあります。春の夜は心地良いので、朝になったことにも気づかず眠り込んでしまうという意味。実際、春になると、急に日照時間が伸び、活動量がアップします。そのため、ぐっすり眠ることができて、朝になるとすっきり起きることができるという解釈もできますね。
快眠のためには、メラトニンとセロトニンというホルモンが重要です。メラトニンは「睡眠ホルモン」、セロトニンは「幸福ホルモン」と呼ばれています。
メラトニンは暗くなり始めると分泌量が増え、体の深部体温を下げ、自然な眠りへと導き、セロトニンは朝日を浴びると分泌が始まり、活力をもたらします。日中分泌されたセロトニンは、夜になるとメラトニンに切り替わる特性があるため、しっかりと分泌しておくことが良い睡眠につながります。また、スマホやパソコンはメラトニンの分泌量に影響するといわれているので、寝る前の使用は控えましょう。
メラトニンを増やすカギは、必須アミノ酸のトリプトファン。トリプトファンは主に食品のタンパク質に含まれていて、体内に入って脳に運ばれた後、セロトニンに変化します。そして、夜になるとセロトニンは「睡眠ホルモン」であるメラトニンに変わり、眠りをサポートするのです。そのため、快眠をゲットするには、トリプトファンをしっかりと摂取することが重要です。
トリプトファンの含有量が多いのは肉類や乳製品ですが、白米やパンにも含まれています。できるだけ1日3食しっかり食べて、トリプトファンを積極的に摂るように心がけていきましょう。
今回、紹介するレシピは「さっぱりチキン南蛮」です。鶏肉にはトリプトファンが豊富に含まれています。たくさん活動し、しっかりと食べて、ぐっすり眠って、新しい年度にのぞみましょう。