ジュニア選手に「糖質」は必要です。試合や練習をやりきるための筋肉へのエネルギー、そして脳へのエネルギーでもあります。試合の戦略を考えるのは、どのスポーツでも共通ですね。

 その糖質は筋肉には蓄えられますが、脳には蓄えられないため、補給という考えが大事になってきます。

 あれ、それって炭水化物のことじゃない? 糖質と炭水化物ってどう違うの? と思っている方はいるのではないでしょうか。

 炭水化物は、糖質と食物繊維の総称です。ともに同じ成分でできているものの、糖質は消化吸収されてエネルギー源になりますが、食物繊維は消化吸収されません。つまり、エネルギーの話をする場合の炭水化物は「糖質」のことを指しています。

糖質がエネルギー源

 糖質は単糖類、二糖類、多糖類に分けられ、単糖類のブドウ糖は脳に行くエネルギーです。二糖類はお菓子や飲み物、多糖類にグリコーゲンが入ります。

 最近、はやっている糖質オフダイエットは、ジュニアアスリートが行うのはおすすめできません。スポーツと成長に必要なエネルギー源をカットしてしまうからです。どうしても必要な場合は医師、管理栄養士の正しい指導の下、行いましょう。

炊飯器に具材を入れるだけの時短メニュー「カレー味のサバの炊き込み飯」
炊飯器に具材を入れるだけの時短メニュー「カレー味のサバの炊き込み飯」

 今回はサバ缶を利用し、炊飯器に具材を入れるだけの時短メニュー「カレー味のサバの炊き込み飯」を紹介します。

 ご飯はエネルギーの素、糖質をたっぷり含みます。サバは缶詰を利用することで下処理いらず、開けて混ぜるだけです。青魚のサバはEPAやDHAを含み、動脈硬化などの生活習慣病対策にもなるので、家族全員の健康にも役立ちます。

 切り干し大根はそのまま切っていれるだけのお手軽食材で、カルシウム、鉄が豊富。カレー粉とスキムミルクを入れることで洋風な味わいになり、カルシウムが取れるので、育ち盛りの選手にうれしい骨強化につながります。

 多くのエネルギー量が必要な選手がご飯だけをたくさん食べているということをよく聞きますが、さまざまな栄養素が入り始めて、バランスの良い身体が大きくなっていきます。味つけご飯はおすすめです。

管理栄養士・山口美佐