「プロテインは飲んだ方が良いですか」「背が伸びるために補助食品使った方が良いですか」。今回は、保護者からよく聞かれるこれらの質問について、お話しします。
まず、「プロテイン」とは、英語で「タンパク質」のこと。このコラムでも何度もお伝えしている通り、タンパク質は体を作るために、毎日必ず摂取する必要があるものですね。
肉や魚などの食品のタンパク質源には、タンパク質以外にも糖質や脂質、他のビタミンやミネラルが含まれますが、それらの食品からタンパク質だけを抽出したものが、製品化された「プロテイン」です。
これを摂るメリット、デメリットはあるのでしょうか。
●「プロテイン」を摂るメリット
・トレーニング後すぐに簡単にタンパク質を摂取することができる
・身長が高くなってきて、タンパク質の必要量が増えたが、食事の量をどうしても増やせない時に活用できる
・料理に入れることで食事のタンパク質量を増やすことができる
トレーニング後、早めにタンパク質は摂ることで、筋タンパクの増加や機能の変化に影響を与える可能性があります。トレーニング直後に何か食べることが難しい時は、プロテインを活用するのもひとつの手でしょう。
●「プロテイン」を摂るデメリット
・味を調整するための糖分や食品添加物など、無駄なものも摂れてしまう
・添加してある栄養素が吸収しやすい形なのか不明
・豆乳や牛乳で補えるくらいの栄養素しか含まれていない場合も
・食事でしっかりとタンパク質が摂れていれば、コストがかかるだけ
ジュニアなら食事から補える
特に市販されているジュニア用は、「とにかくおいしく」と味の調整を重要視し、糖分量がとても多いものがあります。人工甘味料や異性化糖を使っている場合は、それらの取りすぎの危険性もあります。製品を選ぶことは非常に重要です。「ジュニア用=安心ではない」ので、しっかり内容をチェックすることが必要です。
タンパク質の摂取方法について、トレーニング直後に摂ることよりも、トレーニング後24時間以内の食事でこまめに摂取する方が大切、とも言われています。
食事できちんと補えば、ジュニア選手はプロテインを摂る必要がないと私は考えます。スポーツ栄養のガイドラインでも、できるだけ食品から摂ることを推奨しています。
今回紹介するレシピは、欧米でクリスマスなどによく飲まれる「エッグノッグ」です。日本の卵酒のようなものですが、卵と牛乳でタンパク質もとれて、ほっこり温まるのでお試しください。
脂質が気になる方は無調整豆乳で代用するのがおすすめ。少ない材料で作りますが、材料の質で味が変わります。ぜひ、新鮮で良質な卵と牛乳を使って作ってみてくださいね。
次回は、その他の栄養補助食品についてお話しします。