もうすぐ節分(2月3日)。冷たい風の中にも春の息吹を感じる頃になりました。節分では「一年間病気にならずに過ごせますように」との願いを込めて炒った大豆を食べる慣わしがありますが、普段の食事でも大豆加工品の木綿豆腐、絹ごし豆腐、納豆、生揚げ豆腐(厚揚げ)、凍り豆腐(高野豆腐)、豆乳、きな粉などを積極的に取り入れることをおすすめします。
アミノ酸スコア100のタンパク質
大豆はアミノ酸スコア100の良質なタンパク質で、ビタミンB群、E、葉酸などの各種ビタミン類、カルシウムや鉄などのミネラルなど、多くの栄養素が含まれています。
その中で「生揚げ豆腐(厚揚げ)」に着目してみましょう。「生揚げ豆腐」は、通常、「木綿豆腐」を水切りしてから、高温で揚げたものです。「油揚げ」の別称「薄揚げ」に対して「厚揚げ豆腐」ともいい、地方によっても呼び方は違うようです。
豆乳ににがりを加えてそのまま固めたものが「絹ごし豆腐」で、「絹ごし豆腐」に重しを乗せ、水分を抜いて凝縮させたものが「木綿豆腐」、さらに水気を切って揚げたものが「厚揚げ豆腐」となります。水気を切った分だけ、栄養素が凝縮され、「絹ごし豆腐 < 木綿豆腐 < 生揚げ豆腐」 のように栄養価が高くなると言えます。
木綿豆腐の4倍以上の鉄
生揚げ豆腐は木綿豆腐と比べて、脂質は約2.7倍と高めですが、タンパク質は約1.6倍、カルシウムは2倍以上、鉄は約4.3倍も含まれており、アスリートにとって摂りたい栄養素が豊富に含まれています。ボリュームがあり、食べ応えがあるので食べ過ぎにもつながりにくいでしょう。
調理しても崩れにくい特徴があるので、お弁当にも使いやすい食材です。調理する際は、酸化されやすい油の除去と余分なカロリーを摂らないために、熱湯をかけ回す、またはゆでるなどして油抜きをして使用します。
写真は「厚揚げおでん」です。厚揚げ、卵、ちくわやはんぺんなどの練り製品、タコはタンパク質源となり、卵の卵黄にはカルシウムの吸収を上げるビタミンDも含まれています。
大根は体を温める働きのある食材です。厚揚げ、卵、大根の他はお好みの材料を加えてくださいね。忙しい日でも前日に作り置くことができ、また、スープジャー(保温容器)などに入れてお弁当にも活用してください。