さて、質問です。食べ物を「おいしい!」と感じるために欠かせない栄養素をご存知でしょうか?

正解は「亜鉛」です。

亜鉛不足で味覚障害に

味覚は、舌の表面などにある味蕾(みらい)の中にある味細胞の受容体が味をキャッチし、脳に情報を送ることから感じられるものです。1個の味細胞で5味(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味) のうちの1つの味が分かるようになっています。この味細胞は寿命が短く、10日前後といわれており、新しい細胞に生まれ変わっていきます(ターンオーバー)。しかし、この時に亜鉛不足になると、味覚の機能障害が起こるとされているのです。

皮膚の傷、炎症緩和に亜鉛

また亜鉛は、ケガをした時にも頼りになる栄養素です。すり傷や切り傷など「皮膚の傷」や、強い衝撃や転倒などによって起こる捻挫や打撲時の「炎症緩和」のサポートをしてくれます。靭帯やアキレス腱に損傷を受けた時も、新しい細胞(コラーゲン)が生まれ変わるのを促してくれ、ケガからの回復スピードをアップさせてくれます。

ウイルス対策にも役立つ亜鉛

さらに亜鉛は、免疫システムにも良い影響を与えてくれることから、風邪やインフルエンザなどのウイルス撃退の手助けもしてくれます。季節の変わり目や、疲れがピークの時なども健康的な免疫力を保ち、いつも良いコンディションでプレーすることができます。

ビタミンCと一緒で吸収率アップ

今回は、そんな亜鉛が豊富な牛肉やカシューナッツを使った「治癒力アップ☆牛肉とナッツのオイスター炒め」を紹介します。亜鉛はビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップするので、今回はビタミンCが豊富なブロッコリーも加えました。

味つけは、牡蠣エキスの入ったオイスターソースを使って、コクのあるこってり味にしています。ご飯が進む味つけなので、増量してパワーアップしたい選手、練習の疲れをいち早くとりたい選手にもオススメです。ナッツは補食として食べるだけでなく、このように肉料理に加えると食感がアクセントになります。

亜鉛は牡蠣レバーチーズナッツウナギカニなどにも多く含まれています。ケガをしたり、風邪のひき始めには、治りを早めてくれる亜鉛を意識したメニューを活用するといいですね。

YUMMY!

元NFLチアリーダー・松崎美奈子