「果物」は、アスリートの「基本の食事の形」に整えるための6品目の1つです。ビタミンやミネラルを含み、必要な栄養素を摂ることができます。糖質も多いため、適量ならエネルギー補給になりますが、食べ過ぎると肥満の原因になってしまいます。

では、どのくらいが適量なのでしょうか。

果物全体として摂取目安量は1日200gです。種類ごとのおおよその重量は、ミカン中1個(100g)、キウイフルーツ1/2個(50g)、イチゴ中3個(50〜60g)、バナナ1本(80〜100g)、グレープフルーツ1/4個(80g)、柿1/2個(60g)ですので、組み合わせる際の参考にしてください。

「基本の食事の形」に整えられない時は

外食などで1食の中で果物を摂れず、「基本の食事の形」に整えられない場合は、帰宅後に果物を摂って合わせて1食分と考えたり、コンビニなどで果汁100%のジュースを選んでプラスすると良いでしょう。

また果物を冷凍しておき、野菜、牛乳や豆乳などと一緒にスムージーにすると、氷を入れなくても冷たく仕上がります。冷凍果物をヨーグルトにのせて食べても良いでしょう。

果汁100%ジュースや冷凍果物を生の果物と比べると、栄養価が変わるものもありますが、「果物は手間がかかるから食べない」より、「基本の食事の形」に整え、適量を摂ることの方が大切です。

写真は、「冷凍ベリーのカッサータ風」です。カッサータとは、イタリア・シチリア島の伝統菓子でドライフルーツやナッツをチーズクリームに混ぜ込んで冷凍したスイーツ。このレシピは、市販の冷凍ミックスベリーとギリシャヨーグルト、米麹甘酒など材料を混ぜ合わせて冷凍するだけと簡単です。

スイーツが食べたくなった時に、脂質たっぷりのものを選ぶよりも、「飲む点滴」と言われている甘酒や、タンパク質やカルシウムが含まれるヨーグルトを使用したものを選ぶのはいかがでしょうか。

冷凍時間が長くなると硬くなりすぎるので、3~4時間の冷凍で食べるのがおすすめです。長時間冷凍した場合は、室温に少し置いてから、砕きながら食べると良いでしょう。

管理栄養士・石村智子