このコラムを書いているときは、高校野球の地方大会の真っ只中です。7月末から8月にかけて、各地で様々な大会やイベントが開催されることと思います。
熱中症対策は選手だけでなく、応援している保護者や応援する方々も必要です。特に屋外での試合観戦や応援は、十分に注意しましょう。
冷たい水分をこまめに摂取
炎天下、屋根のない場所での応援は冷たい温度(5~15度)の水分をこまめに補給しましょう。目安は15~20分ごとにコップ1杯程度で、「喉が渇く前に飲む」のは選手と同じです。
仮に、応援前後で体重測定をして体重が減っていたとしたら「体重の減少量=脱水量」と考えられます。運動はしていなくても汗をかき、水分を失っています。次回同じような環境のときに体重の変化がないように必要な水分量を準備しておきましょう。
応援前から首回りなど体を冷やす
応援席での体の内部体温(深部体温)を測った実験によると、熱中症対策として冷たい氷水状の溶液(アイススラリー)を飲んだ場合と飲まなかった場合では、深部体温に差があることもわかっています。応援をする前から首回り、手の平、鼠径部(そけいぶ)など血管が多く集まっているところを冷やしておきましょう。
「汗をかくと体が冷える」と思っている方がいるかもしれませんが、流れ出る汗は体を冷やす効果はありません。汗をすぐに拭いて、ファン(扇風機)やうちわなどでなるべく風を通すようにし、汗を気化させて熱を逃がせるようにしましょう。
朝食をとって、休憩を挟みながら応援
試合中は一時も目が離せなくなる気持ちはわかりますが、体調のことを考えて時々、屋根のある涼しい場所へ移動し、休憩を挟みながら応援してください。日焼け止めなどで紫外線対策もしっかりして、体を守りましょう。
また、朝選手を送り出すのに忙しく、朝ご飯抜きで会場に駆けつける保護者もいるようです。選手を応援しに来たのに、応援する側の具合が悪くなった、ということのないように自分の体調管理も気を付けましょうね。
今回は、「キュウリとナスのツナポン酢あえ」を紹介します。暑さで食欲が落ちたときにも食べやすいさっぱり味のツナあえです。火を使わず料理できるので、暑い時期の調理におすすめです。
参考文献:
・加藤他 夏季の野球観戦における深部体温の変化 金沢星稜大学 人間科学研究 第14巻 第1号 2021
・厚生労働省 熱中症予防のための情報・資料サイト