補食のご飯で無理なく増量中

Cグループで、「増量強化選手」に選ばれている1年生が、FL古庄竜也(中部大春日丘)とLO吉沢拓海(熊谷工)の両選手。それでも、3月の入寮から3カ月間で、古庄は8キロ増の88キロ、吉沢は4キロ増の90キロになった。

185センチの古庄選手は「高校時代は、練習が終わって家に帰るまでに時間が空いてしまい、エネルギーが足りなくなっていたが、ここに来て補食でご飯をとるようになって体重が増えました。食べることも、それほどつらくない」と話す。午後10時の補食時は「夕食で余ったおかずも食べている」。目標はあと10キロ。今のところ体脂肪率14%と、以前と変わっていない。

山田さんは古庄選手に対し、「すごく真面目で賢い。このまま頑張って結果を出して欲しい」と期待を込める。

<古庄選手の1日のご飯量>
 朝  200~300g
 昼  500~600g
 補食 250g
 夜  600~700g
 補食 250g
※1限授業がある日は時間がないので朝のご飯は少なめ。その分、昼食でカバー。

194.5センチの長身で、まだ伸びているという吉沢選手は「ご飯を食べるのが好きじゃない」と明かし、朝食の300gのご飯は、納豆をかけて頑張って食べていた。「ご飯の量もそうだけど、長時間食べない状態、空腹の時間をなくすようにしている」と同じく補食で増量を目指している。目標はあと15キロ。数カ月後の成長ぶりが楽しみだ。

食生活にも表れる強さの秘密

山田さんが、食事選びで「完璧」と称するのは武井主将。盛りつけや見た目にもこだわっていた。

武井主将の朝食
武井主将の朝食

「山田さんに栄養ミーティングをしてもらい、栄養の知識もついてきた。寮食は高タンパク低脂肪。外食の時もそれを意識し、バランス良くを心がけているので、ファストフードやラーメンだけで済ませることはありません。オフは寝坊しがちだけど、早く起きて3食食べています」。

20歳を過ぎればお酒も飲める。「平日は禁酒。オフの前日に、リラックスする意味で飲む人はいるけど、結局脂肪になるので、みんな節制していると思う」。プロテインに関しては、「午後4時と寝る前、ウエートトレーニングの後などに増量目的などで飲む人はいますが、基本は3食。プロテインでおなかを膨らますことはありません」。

笑顔で「いただきます」。左から辻、高野祐哉、廣渡将、佐藤諒、新妻汰一、安、武井の4年生選手
笑顔で「いただきます」。左から辻、高野祐哉、廣渡将、佐藤諒、新妻汰一、安、武井の4年生選手

確かに「完璧」。体脂肪率19%でHOとして理想的な体形でもある。グラウンド内外で発揮する武井主将のリーダーシップ。今年もやっぱり「明治がNO.1」になる予感がした。

大学でも奮闘中
 国学院久我山時代に取材したHO大石康太選手(2年)も、Aグループメンバーとして筋力アップに励んでいた。体重は当時の88キロから95キロ。ただ、昨年12月に足の疲労骨折を手術したこともあって体脂肪も増えたため、ウエートメニューを増やして体脂肪ダウンを目指している。「練習自体は強度が高く、質が違うので、自分の成長は実感できている。年間通じてスキルアップし、チームの一員として戦える体を作りたい」。目標のイメージはできている。後は1つずつクリアしていくだけだ。

【アスレシピ編集部・飯田みさ代】