専門家に学ぶ「夏場のコンディショニング法」
今月2日には、スポーツ栄養アドバイザーを招き、「夏場のコンディショニング法」をテーマに、水分補給の仕方や栄養の摂り方、暑さ対策などを学んだ。19日から長野・菅平で開催される全国高校7人制ラグビーフットボール大会(アシックスカップ)に向け、選手たちは熱心にメモを取り、2年ぶりのV奪回へ意欲を燃やしている。
高校日本代表候補のWTB高本とむ(3年)は「冷たい水のガブ飲みは消化器に負担をかけることがわかりました。アドバイス通り、200ccを目安に飲みたいと思います」と給水の摂り方をインプット。同じくCTB廣瀬雄也(3年)は「入浴後に急に体を冷やさず、軽く汗をかくと睡眠にいいと言われました。夏は冷房の効いている部屋で体を冷やしたくなるので、気を付けたいと思います」と、日常生活の見直しを口にした。
花園の体は「今」作られる
「4カ月後の体は『今』作られると思っておいてください。夏場は食欲が落ちるだけでなく、タンパク質の吸収が減る季節でもあります。この時期にしっかり筋量を増やすことが大切です」。
これまで多くのオリンピックメダリストの食事サポートを行ってきたアドバイザーは、夏場を乗り切ることの大切さを力説。陸上日本選手権で活躍した短距離走選手の例を挙げながらこう続けた。「皆さんはトップを目指す選手たちです。自分がこだわる、頑張ることを人に見られて恥ずかしいと思わず、トレーニングはもちろん、ケアも食事も、人の目を気にせず継続する努力をしてみましょう」。選手たちは言葉を受け止め、表情を引き締めた。
九州大会でスタメン出場したPR玉木皓盛(3年)は「自分は風邪をひきやすいので、どう対策したらいいかを聞きました。カロテンやビタミンCがいいと聞いたので、ニンジンやカボチャ、時にはサプリメントも取り入れて風邪予防に努めたいと思います」と意識の高さをのぞかせた。「ここ(東福岡)に入ったからには全国制覇したいので!」と話す玉木だけでなく、他の選手も意識はみんな高い。過去6度の花園優勝を果たしている名門・東福岡。当面の目標は7人制の全国大会優勝だが、すでに花園のメンバー争いは始まっている。【樫本ゆき】